27話 ページ28
その日の夜……
「お疲れ様です」
神「お疲れ様」
警視庁の前で神戸と落ち合い、バーに行った。
神「どう？警視庁は」
神戸は興味津々な様子で黒井に聞く。
神戸の質問に黒井は少し考えた後、困った様な笑顔で答えた。
「まだ分かんないですね」
その笑顔を見て神戸も笑った。
神「まあ、そうだよね」
神「特命係……杉下さんはどう？」
「うーん……なんか掴みにくい方ですね。冠城さんは……私のことが好きっぽいです……だからちょっと苦手ですね〜」
神「そうか……まあ、黒井ちゃんかわいいしモテるからね〜冠城くんが惚れてもおかしくないよ」
「それ、セクハラですよ」
神「ごめんごめんw」
神戸は笑い、黒井はその様子を見て微笑んだ。
—————————
次の日……
朝早く当庁した黒井は伊丹に会った。
「お、おはようございます」
驚きつつも挨拶をして、横を通ろうとした。
伊「ちょっと待って」
ガッ
伊丹が少し焦った様子で黒井の腕を掴む。
「なっ、なんですか」
黒井は驚いて目を見開いた。伊丹は少し照れた様子で黒井を見る。
伊「あぁ……えっと……」
何を言ってくるのか分からず黒井も何故か照れてくる。
伊「いつも……ありがとうございます」
それだけ言って手を離した。
「え……それだけですか」
拍子抜けしたように黒井は言った。伊丹は未だ照れた様子で目を逸らしている。
伊「それだけ……です」
小さくそう言う。黒井は疑問符の頭に浮かべながら仕事場へと向かった。
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作者名：Rei | 作成日時：2023年10月22日 14時
