【相棒】警察庁からのスパイに恋を (ページ27)

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26話ページ27

伊丹に頼まれた仕事を終わらせた後、黒井は屋上でタバコを吸っていた。

「はぁぁ……」

煙を吐くのと同時に深いため息を吐く。せっかく庁内Sになったのにも関わらずスパイらしい事が何も出来ていない。まあ、元々やる気はほとんど無いが。

プルルル

タバコの火を消した直後、電話が鳴った。相手は神戸だ。

「もしもし？神戸さん？」

神『あ、黒井ちゃん？いやぁ、急にごめんね。今日の夜、飲みに行かない？いつもの、水響亭』

「ええ！喜んで！」

「でもなんで急に？いつも誘ってくれないので私から誘ってるのに……」

神『いやいや！黒井ちゃんが警視庁でどうなってるかな〜って思って』

「分かりました！じゃあ定時過ぎに警視庁前の門辺りに居ますね」

神『うん、じゃあまたね』

「はい！」

元気良く返事をして電話を切った。

青「誰と喋ってたんだ？」

「え、いや……」

ちょっと慌てた様子でスマホをしまう。急に屋上に現れた青木に黒井は驚いて肩をビクッと震わせた。

青「誰だったんだ？気になるな〜」

意地悪い笑顔で青木は聞く。

「神戸さん……」

黒井は小声で答える。青木は知らない名前に頷きながら

青「覚えておくわ」

そう言って青木は中へ戻って行った。

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特命係にて……

冠「神戸さん⁉︎」

青木が言った名前に冠城は驚いて大声を出した。

青「なんか知ってるのか？」

青木は驚いて体をのけ反らせた。

冠「知ってるも何も、神戸さんは元特命係だからね。確か今……警察庁にいるんじゃなかったかな」

冠「そういえば、神戸くんと仲が良いって言ってたな」

冠「でも、飲みに行くほどだったなんて……」

青「それも、いつも黒井の方から誘ってるらしいぞ」

冠「えっ⁉︎」

冠城はショックで顔が青ざめた。

青「そんなにか？」

青木は面白がるように冠城を見る。

冠「そんくらいだよ……マジかぁ……」

冠城は頭を抱えた。