25話 ページ26
注文していたものが届き、二人はそれぞれ食べ始めた。
「ん〜美味しい！」
サンドウィッチを一口食べ、黒井は悦に入った感嘆の声を出した。
青「良かったな」
気のない返事をして青木は自分もサンドウィッチを口に入れた。
—————————
「ただいま戻りました〜」
青木を連れて帰ってきた黒井は目の前の人物に驚いた。
「冠城さん⁉︎……どうしてここに？」
冠城が青木の席に座っていたのだ。
青「冠城さん……なんでいるんですか……はい、帰った帰った」
呆れた表情で青木は冠城を追い出そうとする。
「どうも……」
どういう表情をしていいか分からず愛想笑いが出てきた。
冠「どうも」
冠城はにこやかに返す。
冠「黒井ちゃん、俺の事嫌いじゃないようで良かった」
「はい？」
冠「いやぁ、俺の誘いを断ったのは噂流れてほしくなかったからだったんだね。そんなにイケメンかな、俺」
にやけながら言う冠城に黒井は付いていけなかった。冠城があの場にいたことを黒井は気付かなかったからだ。
「えっ冠城さん、あのカフェに居たんですか」
目を白黒させながら聞く黒井に青木は面白がっていた。
色々わちゃわちゃしていると急に伊丹が間に入ってきた。
冠「ちょっ伊丹さん！何するんですか！」
伊「すみませんねぇ「特命係」の冠城巡査。黒井に調べて欲しいことがあるので大人しく帰ってくれませんかね」
冠「なんで黒井ちゃんなんですか？青木でもいいでしょう」
口を尖らせて冠城が反論すると伊丹は黒井の体を引き寄せると自信ありげに言った。
伊「こいつは青木より聞き分けが良いのでね」
そう言うと伊丹は黒井をデスクまで連れて行き、座らせた。
私……庁内Sなはずなのに……と黒井は頭を抱えた。
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作者名：Rei | 作成日時：2023年10月22日 14時
