妹と幼馴染とトラウマ【オリジナル】

男の友情 ページ8

「いやぁ、さっきは取り乱してしまってごめんな！」

許して！と軽くおちゃらける駿なのだが。

次は移動教室と分かり、のんびり歩きながら話す。


「つってもさー隼人と野上さんって全然関わってねーじゃん？」

「……幼馴染だよ」

そういや妹のことも話してなかったな。とふと思い出す。


駿は何かを察したのか、へー。と軽く返事をして、また話へ戻った。



「幼馴染かー。それはもう、少女漫画あるあるな！」

と思ったのだが、からかうようにケラケラと笑った。俺にとって笑い事じゃないのだが……。




「ってか、何で俺ばっかの話になってんだよ。お前の話だったろ」

これ以上弄られるとメンタルに来そうなんで話題を変える。


「だってー隼人の話の方が楽しそうなんだもーん！」

女子のように話を流す駿。冷や汗をかいてんのか、目を逸らした。



「まあ、できる限り応援するし。何でも言えよ」

よく考えると、結構恥ずかしい言葉だったなーと思ったのだが、隣の駿をチラッと見ると、

……なんだ、あの、仔犬みたいな顔をしてたから、大丈夫かな。

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