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『もうやだな。』


ポツリと出た言葉。

部屋に戻って心を落ち着かせようとしたけど無理だった。部屋には微かに残るノアの匂いがあったから。いつもは好きだと思えるノアの匂いが今は嗅いでいたら気がおかしくなりそうだったから外に出た。
やっぱりここが1番落ち着く。
潮風にあたりながら海をぼんやりと見る。


『みんなに、ノアに、どんな顔をして会えばいいんだろう……』


はあ、と出た長くて深い溜め息。


『誰か、私をどこかに連れてって…』


なぜか出てきた涙と同時に吐かれた言葉。









その時_________









いきなり強風が吹いた。





「僕と同じ目をしてるね。」

『えっ…?』





「僕のアジトへおいで。悩んでいるなら助けてあげる。」





目の前に現れたふよふよと浮かんでいるルビーのような綺麗な目をした優しい声に私は誘惑された。



気づいたら差し出された手を握っていた。






ごめんなさい。さようなら。





━━━━━━━━━━━━━━━
Uside


「てかなんでAは来なかったん?」

「ほんとだよ。俺が身代わりになってやったのにありがとうの言葉もねえのかよ。」


船に戻って来たとき2人から言われた言葉。
ノアは悲しそうな顔をした。


「んー実は……」


坂田が説明をし始めた。




















「「喧嘩したぁ!?」」

「そうなんよ…」

「まあ仲直り出来んだろ。」


俺のこの言葉が現実にならないなんてこと、このときは思わなかった。









「てかAどこ行った?」


俺がそう言うとノアがくんくんと匂いを嗅ぎ始めた。


「…?」

「ノアー??」


ノアは姿からは想像出来ないような弱々しい声でくぅんと鳴いた。


「なあ坂田、ノアなんて言ってんだ?」

「え゙っ、それはわかんらんよ…飼い主しか……」


それを聞いたノアはいきなり走り出してAの部屋に向かった。

ドアを開けると、そこにはAの姿がなかった。


「は…?」

「Aの匂いがしなかったのか…」

「えっなんでやなんでいないん!?」




「なあ、これ…」








そう言ったセンラが見つけた物は______









【探さないでください。】









その一言だけがAの字で紙切れに書かれていた。


シーンと静まり返った部屋。


「ふざけんな!!」


そう言って叫んだのは志麻くんだった。


「ぜってえ探す。見つける。連れ戻す。」


志麻くんの目が怒りに染まったのがよくわかった。

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ちょこ - 了解です!焦らなくていいのでがんばってください!更新して公開するの楽しみに待ってます! (2021年10月13日 22時) (レス) @page40 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ういか(プロフ) - ヤバい最高です。これからも更新がんばってください。 (2021年5月7日 16時) (レス) id: ca947d62d4 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ふゆな@志麻リスさん» ありがとうございます( ; ; )感動を与えることができてわたしも嬉しいです、、!!頑張ります!ありがとうございます! (2019年12月21日 2時) (レス) id: 489fc326e0 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな@志麻リス - なぜか泣いてしまいました!更新頑張ってください! (2019年12月20日 23時) (レス) id: 8bd4e2541a (このIDを非表示/違反報告)
グレン - 更新ありがとうございます!これからも頑張って下さい!応援してます!!!!!! (2018年10月20日 15時) (レス) id: 6ba2a539d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めろん | 作成日時:2018年8月6日 13時

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