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「……さて、買い物も終わったし帰りましょうか。」

「おん。」

『そうだね。』


帰ろうとしたとき、前を歩いていた人がふらふらと歩きだした。


『ねえ、前歩いてる人めっちゃふらふらしてない?』

「あー……酔ってんじゃね?」

「せやね。ほっといて大丈夫やろ。」

『そう…?……ってノア…?』


ノアが幸せそうな顔から一瞬にして険しい顔に変わった。

何かおかしいと思ってノアを見た瞬間。





〈近づくな。〉





『えっ……?』


確かに聞こえた。
"近づくな。"
すごく低くて怖い声。


『まさか…ノア……貴方なの…?』

〈ああ。この声はお前にしか聞こえていない。〉

『そうなんだ……』

〈近づくなよ。あいつは悪霊に取り憑かれている。〉

『悪霊……?』

〈そうだ。近づいた奴に伝染るからな。〉


悪霊、名前からしてとても厄介そうなやつ。


『あの人はもう助からないの?』

〈いや、術はあるがあの悪霊を殺さなければいけない。お前みたいな魔法でも刀でも殺せる。〉

『そっか…』




「おーいおっさん。大丈夫か?」




『〈っ……!?!?〉』


そんな。
やめて。
あんな悪夢また見なきゃいけないの?
また仲間が殺されるところを見なきゃいけないの?


『っ、やめて!!!センラ!!!!!』


叫んだときは遅かった。


「っ!!!センラさん!?!?」

〈まずいっ!!!〉


おじさんがばたりと倒れ、センラがよろめく。


「っ、はっ、くるしっ、くそっ…!」

『センラ!!!!取り憑かれちゃだめ!!!!!』


名前を叫んでもダメ。
センラは紫の煙に包まれいなくなっていた。


『……は……?』

〈っ!!後ろだ!!!〉


片方の目が紫になり、光がないセンラが後ろに回り、銃を向けてきた。

もうだめだ。
死ぬ。

そう思ったとき_________




「ぐっ………」





一瞬何が起こったのか、理解ができなかった。

綺麗な紫色をした目がこちらを見て血だらけで地面に倒れた。


『……し、ま……?志麻ぁぁぁあああ!!!!!』

〈くそっ……退散するぞ!!〉

『待って!!やだ!!志麻が!!!!』

〈今は自分の身を優先しろ!!!!!〉

『やだ!!!!センラだって絶対助ける!!!!!!』

〈今のお前の力であいつに勝てるのか!?〉


言葉を失った。


〈……行くぞ。〉


私はいつの間にかノアの背中に乗って空間魔法で船に戻っていた。

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ちょこ - 了解です!焦らなくていいのでがんばってください!更新して公開するの楽しみに待ってます! (2021年10月13日 22時) (レス) @page40 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ういか(プロフ) - ヤバい最高です。これからも更新がんばってください。 (2021年5月7日 16時) (レス) id: ca947d62d4 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ふゆな@志麻リスさん» ありがとうございます( ; ; )感動を与えることができてわたしも嬉しいです、、!!頑張ります!ありがとうございます! (2019年12月21日 2時) (レス) id: 489fc326e0 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな@志麻リス - なぜか泣いてしまいました!更新頑張ってください! (2019年12月20日 23時) (レス) id: 8bd4e2541a (このIDを非表示/違反報告)
グレン - 更新ありがとうございます!これからも頑張って下さい!応援してます!!!!!! (2018年10月20日 15時) (レス) id: 6ba2a539d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めろん | 作成日時:2018年8月6日 13時

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