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『……着替えたよ。』
「か、か、、かわ、ええっ……!!」
『それ以上言ったら殺すよ?』
向こう(魔法使いの世界)から手紙と一緒に送られてきた洋服に着替えた。
黒いワンピースのような服。1式黒ではなくところどころにいろんな色の星が散らばっている。腰にはベルト。おまけに綺麗なレースのマントまで。………邪魔だ。←
「じゃあまず魔法のお手本を見せる!僕は炎使いだから炎の魔法をやるな!」
そう言った坂田はふっと目を閉じ、深呼吸をした。魔法を出すのに意識を集中させるようだ。
目を開くと驚くことに坂田の目がいつも以上に赤くなり目の中に火が見える。
「……ナックルフレア!!!」
そう坂田が叫ぶと拳のような火が的を突き抜けた。
唖然とした。
本当に魔法が出てる………
「ふぅ……まぁこんな感じやね!魔法をうまく出すには意識を集中させること、自分は魔法を絶対出せるという自信、魔法を信じること。この3つをうまくやれば魔法は出せると思うで!」
『そ、そっか……』
「不安そうだねw 大丈夫。僕が一緒にいるから。じゃあやってみよ!僕が教えやすい炎の魔法でやろ!」
『うん……』
「じゃあ…プロミネンスアーチにしよか!」
『プロミネンスアーチ……?』
「そう!火炎を弓状に放射して敵全体に攻撃する技やよ!…頑張って。意識を集中させて、魔法を信じて。」
坂田に言われた通り、意識を集中させる。
私は強い魔法使いになる。
そう胸に誓い、技名を叫んだ。
『……プロミネンスアーチ!!』
………魔法は出てない。
「当たり前や。初日で魔法が使えるようになるなんて無理や。これも日々練習やな。」
『……もっと、やっていい…?』
「…傍におるな。」
坂田はにこっと笑って私を見守ってくれた。
『っ…プロミネンスアーチッ…!!』
もう何十回目だろうか。
魔法のまの字もないように魔法はそう簡単には出てくれない。
だんだんと飽きてきた。やっぱり私に魔法使いは向いてないのかもしれない。
そんなことばかり思ってしまう。
「……そんな気持ちがあるからやないの?」
『え…?』
坂田は真剣な眼差しで私に言った。
「もうダメだ、私には向いてない、そんなこと思ってたら一生できひんよ?魔法を信じることが大切だって言ったやろ?」
『信じてるよっ…!でも、できないっ……』
「Aには出せない理由が他にあるんやない?………魔法を使うことを恐れてるとか。」
その言葉が胸に響いた。
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ちょこ - 了解です!焦らなくていいのでがんばってください!更新して公開するの楽しみに待ってます! (2021年10月13日 22時) (レス) @page40 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ういか(プロフ) - ヤバい最高です。これからも更新がんばってください。 (2021年5月7日 16時) (レス) id: ca947d62d4 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ふゆな@志麻リスさん» ありがとうございます( ; ; )感動を与えることができてわたしも嬉しいです、、!!頑張ります!ありがとうございます! (2019年12月21日 2時) (レス) id: 489fc326e0 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな@志麻リス - なぜか泣いてしまいました!更新頑張ってください! (2019年12月20日 23時) (レス) id: 8bd4e2541a (このIDを非表示/違反報告)
グレン - 更新ありがとうございます!これからも頑張って下さい!応援してます!!!!!! (2018年10月20日 15時) (レス) id: 6ba2a539d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろん | 作成日時:2018年8月6日 13時