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思い出 ページ16

A(お、やっときたか)


私は少しワクワクしながら写真をタップした。その写真は高校生の頃、私とアサヒがまだ付き合っていた時の写真だった。




アサヒ「俺まだAとの写真残ってるんだよね」


成人式の夜、キスをした後にアサヒはこう言った。


A「え、高校の頃のってこと?」

アサヒ「うん、なんか消せなくてUSBに移して残してある」



嬉しかった。アサヒは本当に私と別れたことを後悔してくれてるのかもって思った。

でも私はアサヒのことを忘れるために全て写真を消してしまっていた。
だからたまに見返したくなって「なんで消しちゃったんだろう」なんて思う時もあった。


A「私消しちゃったからその写真欲しい、送って?」

アサヒ「あ〜じゃあ後でUSBからスマホに移して送るわ」

A「やったあ忘れないでね」



その写真が送られてきたのだ。

そこではまだ初々しい二人が幸せそうな顔をしていた。


熱海に遊びに行ったときに撮った写真、文化祭で私が浴衣を着たときに撮った写真、体育祭で撮った写真や夏祭りに行った時の写真。


その時の思い出がまだ鮮明に脳裏に浮かび上がってくる。


幸せだったなあ・・でもなんで今はこう出来ないんだろう。



ついネガティブに考えてしまった私はとりあえず写真を保存してアサヒのインスタのページを開いた。



そこにはアサヒがやっているサッカーの写真とか友達との楽しそうな写真がたくさん載っていたが、その中の何個かは彼女との投稿だった。


今の彼女とも熱海に行ったんだ、とか同じ場所で同じような写真撮ってるな、とか同じようなことしてるな、とかつい「デートの使い回し?」とか嫌なことを思ってしまう。


アサヒはこの前、「今の彼女と、昔Aと一緒に行ったところに行くとAのことを思い出すんだよね」って言ってた。


じゃあこの熱海に行ったときも私のことを思い出してくれたのかな、って考えると少し優越感。



思い出すだけじゃなくて、いつかまた一緒にいけたら良いなって思うこんな私は明日に期待していた。

なぜなら、明日は同窓会があるからだ。


アサヒは同窓会には来ないけど、同窓会の後に友達と飲むらしいからそのときに会えたら良いなって、同窓会用に用意した可愛いドレスを見てもらえたら良いなって、ただ単純に可愛い女の子としてワクワクしていた。

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設定タグ:treasure , アサヒ , ハルト   
作品ジャンル:恋愛
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cooky(プロフ) - とてもおもしろいです!続き楽しみにしております! (2022年4月15日 23時) (レス) @page23 id: 55ebdcbd41 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひくん | 作成日時:2022年3月7日 0時

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