第十五話 ページ15
you side
『え？今なんて？』
「何度も言わせるな。今日のヒーロー基礎学の救助訓練にお前も参加しろ」
『ええー…』
午前の授業を終え、昼休憩に職員室で購買のパンをかじっていたら、唐突に相澤さんに呼び出され、1-Aの救助訓練に参加するよう言われた。
救助訓練は午後からだよね？
言うの遅くない？
あと、参加って言われても、何もできることないけど…。
「見てるだけでいい。B組も同様だ」
『あー…それは何のために…？』
「どうせ暇だろ。アドバイスくらいしろ」
『ああー…はい、了解デス…』
決して暇ではない。
けど指示を断るほど忙しくもない。
…。
どちらかと言えば暇寄りかもしれない。
「雲井はバス乗っとけ、教室には来なくていい」
『わかりましたぁ』
今日のヒーロー基礎学は予定とは異なり、複数の教師で担当する。
昨日のマスコミ侵入事件を受けての、念の為の警戒態勢。
何かあるとも思えないけど、ヒーロー活動時に愛用していた武器だけ持っていこう。
『バス…バス……あ、これかな？』
駐車場にそれらしきバスを見つけ、行き先が演習場であることを確認して乗り込んだ。
運転席の後ろにある二人席の窓際に座り、する事もないのでぼーっと外を見る。
しばらくして人の声が近づいてきたかと思えば、飯田の大きな声が響いた。
委員長になった飯田がはしゃいでいるらしい。
しかし、指示内容は意味をなさなかった。
「あら、雲井先生も一緒なのね」
「あ、ほんとだ！」
乗り込んできた蛙吹と芦戸が俺に気づいたので、ひらりと手を振って応えた。
最後に相澤さんが俺の隣に座り、全員乗ったことを確認して出発すると、後ろは一気に賑やかになった。
誰の個性が強いだの、ヒーローに向いてるだの。
しかし、騒がしさが増したところで、相澤さんのお叱りの声がかかり静かになった。
バスが目的地に到着し、演習場のゲート前に集まったところで生徒達から感嘆の叫びが上がった。
実際すっげーという言葉は相応しい。
災害救助で活躍する13号がつくりあげた、あらゆる事故や災害を想定した演習場で、その規模は相当だ。
「13号、オールマイトは？ここで待ち合わせるはずだが」
「先輩、それが…通勤時に制限ギリギリまで活動してしまったみたいで、仮眠室で休んでます」
「不合理の極みだなオイ」
犯罪の声に敏感なオールマイトは、駆けつけられる能力を持っているゆえに放っておけないらしい。
．
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ありと(プロフ) - るるさん» るるさま、コメントありがとうございます！更新遅くて申し訳ないです…頑張ります！ありがとうございます！ (1月13日 9時) (
レス) id: 6a2ec03b50 (このIDを非表示/違反報告)
るる - すごくこの小説気に入りました！ 更新頑張ってください！ (1月11日 22時) (レス) id: b6f4e9157d (このIDを非表示/違反報告)
ありと(プロフ) - 白さん» 白さま、コメントありがとうございます！コメント頂けただけで感激です！ありがとうございます！！更新がんばります！ (2022年10月18日 1時) (レス) @page17 id: 6a2ec03b50 (このIDを非表示/違反報告)
白 - 応援してます！(自分語彙力なくて語りたいけど語れませんんんん)とにかく好きです！！ (2022年10月18日 0時) (レス) @page17 id: 4b3179590f (このIDを非表示/違反報告)
ありと(プロフ) - Ribさん» Rib様、はじめまして！コメントありがとうございます！すごく嬉しいです！！先は長くなりますが、これからもよろしくお願いします！！更新頑張ります！ (2022年10月17日 16時) (レス) id: 6a2ec03b50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ありと | 作成日時：2022年10月5日 22時
