No,39 ページ40
【ロボロ】
rb「A！！！！」
ut「生憎やけど、まだ眠っとるよ」
病室には、真っ白なベッドで横になっているAと
その隣の椅子に腰を掛けている大先生がいた。
ut「遅いねん、アホ」
rb「…………あぁ、分かっとる」
俺が全部悪いことも。
ut「久しぶりに二人きりでおれば？」
rb「ええんか、大先生？」
ut「ホンマは嫌や、離れとうない。でも、Aちゃんはずっとこれを望んどった。」
rb「……」
そう言うと、そっと扉を開けて出ていった。
俺は、大先生が座っていた椅子に座る。
そして、Aの手を握った。
rb「遅くなってすまん……ずっと会わせる顔がなかってん。」
心拍計の音が病室に鳴り響いている。
酸素マスクをつけられているAを見て、
心が抉られているような気分になった。
rb「俺のせいでこんな重症を………」
すまん、A……………俺、
兄、失格やな………
『…………そんな顔、しないでよ』
rb「！？…A！！！！」
もう目覚めないかもしれないと言われていたAが、
確かにうっすら目を開けてこちらを見ている。
rb「A……………ｯ」
『あはっ、………泣かないでよ』
軽く微笑むAは、今すぐにでも消えてしまいそうなくらい弱々しかった。
rb「A、俺伝えたいことがあんねん」
『……』
rb「聞こえてないのは承知の上や、でも聞いてくれ。」
rb「俺は、Aを守るためにと思って、行動してきたつもりやった。」
rb「けど、それはAをもっと苦しめることだった。」
rb「もっと関わってたら、もっと側にいたらって、凄い後悔しとるんや。」
rb「せやから、……………」
rb「死な、んで………や………ｯ……お願い、やから………ｯ」
我慢していた涙が溢れ出てくる。
もし、この声が聞こえていたら_____もし、俺の気持ちを届けられたら_____
『…………なんで、』
rb「……ｯ？」
『何で、「大嫌い」って言ったの？』
rb「え、？」
『私が…………部隊変わったときに……』
rb「あ、えっ…………それは………」
一息ついて、俺は口を開いた。
rb「………俺んこと、守るって言ってくれたやんか。」
『……』
rb「嫌やった、俺が守りたいんや」
rb「俺のことしか考えないAなんて大嫌いや。」
rb「俺の為に戦争で戦うAなんて大嫌いや。」
rb「俺の為に休まないAなんて大嫌いや。」
rb「俺のこと守るって言ってくれたAなんて、、」
rb「
俺は、ただAに無理して欲しくなかったんや。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 506人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ラム猫。(プロフ) - 若草翠さん» 感動して頂くことが出来たなら幸いです！続編も頑張ります！！ (2022年8月16日 9時) (
レス) id: 61a23506cb (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫。(プロフ) - 森の民さん» 神小説だなんて、ありがとうございます！！続編もぜひお楽しみ下さい！！ (2022年8月16日 9時) (レス) id: 61a23506cb (このIDを非表示/違反報告)
若草翠(プロフ) - 夢小説で感動したの久しぶりだ､､､､神作でした！続編に期待！！ (2022年8月16日 3時) (レス) @page47 id: 5048ac8e22 (このIDを非表示/違反報告)
森の民(プロフ) - ああ神小説だった…続編だ！これからも主さんの小説見れて幸せです… (2022年8月15日 21時) (レス) @page47 id: 6c1a629d1f (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫。(プロフ) - ne01ne15さん» あ、ありがとうございます！( ≧∀≦)ノ気に入ってもらえて良かったです！！ (2022年8月14日 11時) (レス) id: c21c389f7d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ラム猫。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aoiwrwrd4/
作成日時：2022年5月14日 19時
