No,17 ページ18
【A】
zm「……んで、何を教えればええんや？」
訓練場に来た私達は、向かい合うように立っていた。
『ゾムって、気配を消したり、逆に感じ取ったりするの得意だよね？』
zm「おん、まぁそうやな。」
『それを私も鍛えたいんだ。教えてくれる？』
zm「ええけど、……急に何で？」
ゾムは頷くも、頭に？を浮かべて問いかけてくる。
『……』
『…ほら、私耳聞こえないでしょ？いざという時に音で判断出来なかったら、すぐやられちゃうから。』
zm「あー……」
私、絶対ロボロを守りたいの。妹として。
その為には、私自身が強くならないといけない。
zm「じゃあまずは基本のことから始めよか！」
『宜しくお願いします』
私、絶対強くなるから。期待しててね、ロボロ。
『……ｯ！』
zm「……うん、俺の勝ちな。」
ゾムのナイフが首もとに突き出される。
zm「最初より全然動きええで！」
『どこが〜？さっきから負けっぱなしだよ。』
zm「でも段々反射神経良くなってるで？」
『ならいいけど…』
さっきから同じことを繰り返しているだけだから、自分じゃよく分からない。
ゾムが言うなら変わっているんだろうけど…
zm「じゃあ次は、＿＿＿＿＿＿＿＿」
……。
『ごめん、もう一回言ってくれる？』
zm「？＿＿＿＿＿＿、＿＿＿＿。」
……聞こえない。
また始まった。またこの一人だけの世界、音がない世界に入ってしまった。
『ぞ、ゾム……』
zm「？どうしたん？？」
ゾムが何を言っているのか分からないけど、表情で大体分かる。
自分の声も聞こえないから、ちゃんと喋れているのかすら分からない。
『……ごめ、ん…こっち、来て…』
zm「！」
ようやく状況を理解したのか、私にさっと駆け寄ってくれる。
私は近くに来たゾムの服を軽く掴んだ。
『……ちょっ、とでいい……はなれ、ないで…』
zm「…おん」
早く……早く聞こえるようになってよ…
近くにいるって分かってるのに、怖いの…
一人だけな気がして。
zm「…大丈夫や」
『…！』
ゾムが優しく頭を撫でてくれる。
zm「聞こえるようになるまで、俺は絶対離れへんよ。」
『……』
何て言っているのか分からない。
でも、言いたいことはちゃんと伝わった。
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ラム猫。(プロフ) - 若草翠さん» 感動して頂くことが出来たなら幸いです！続編も頑張ります！！ (2022年8月16日 9時) (
レス) id: 61a23506cb (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫。(プロフ) - 森の民さん» 神小説だなんて、ありがとうございます！！続編もぜひお楽しみ下さい！！ (2022年8月16日 9時) (レス) id: 61a23506cb (このIDを非表示/違反報告)
若草翠(プロフ) - 夢小説で感動したの久しぶりだ､､､､神作でした！続編に期待！！ (2022年8月16日 3時) (レス) @page47 id: 5048ac8e22 (このIDを非表示/違反報告)
森の民(プロフ) - ああ神小説だった…続編だ！これからも主さんの小説見れて幸せです… (2022年8月15日 21時) (レス) @page47 id: 6c1a629d1f (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫。(プロフ) - ne01ne15さん» あ、ありがとうございます！( ≧∀≦)ノ気に入ってもらえて良かったです！！ (2022年8月14日 11時) (レス) id: c21c389f7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラム猫。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aoiwrwrd4/
作成日時：2022年5月14日 19時
