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久美 side




せっかくくっ付けると思ったのに、突然寝室に行っちゃったA。

引かれちゃったかなって反省してたんだけど、すごく綺麗なカーネーションを抱えて帰って来た。

どうやら母の日のプレゼントということで、昨日買いに行ってくれたらしい。

こんなに立派で綺麗なカーネーション、花に詳しくない私でも高いって分かる。

きっと奮発してくれたんだろうなぁ…






:






「A、ありがとうね」


A 「いえいえ〜!」


「ちゃんとお母さんにも渡した?」


A 「後でお金渡すから好きな物買っといて〜って (笑) 」


「そっか、今は帰りにくいもんね」


A 「いつも帰りにくい…」


「あ、ごめん…」


A 「んーん、謝らないでくださいよ!

そんなことより、やっぱり何回みても綺麗だな〜」


「いい匂いもするよ〜」


A 「あ、ほんとだ〜!いい匂い!」




すぐ話題を戻されたけど、一瞬寂しそうな顔をしたAを見逃さなかった。

自分でも思い出さないようにしてるのかな。

だからこそ、私はAが安心出来るような存在でいなきゃいけない。

私に凭れて甘えてきたAの頭を撫でながらそう思った。

そんなAがくれたカーネーション、出来るだけ長生きさせられるように頑張らないとね。

もうすぐの15歳の誕生日、期待しててね〜!

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作者名:みるく | 作成日時:2022年1月27日 14時

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