青春の馬 10

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「史帆ちゃん…？」


加藤 「ん？」


「Aってライブ出れる…？」


加藤 「明日は絶対にお休み。宮城は…その時の体調と相談かな」


「明日も出たかったな…有観客なのに…明日しか来れないやまびこもいるのに…」


加藤 「でも無理して出てステージで倒れたら？」


「それは…」


加藤 「だから今はゆっくり休むこと。いいね？

ちゃんと休めば宮城は出られるかもしれないからさ」


「うん、宮城は何としてでも出るよ」




残念ながら、明日のMTV LIVEは無念の欠席となってしまった。

3日後の宮城でさえもまだ分からない状況。

チケット当てて、お金払って、私を見に来てくれる人もいるのに…

遠くの地方の方から来てくれる方もいらっしゃるかもしれない。

だから明日の欠席は本当に心苦しかった。

こんな直前に発表って、きっとたくさんの方に迷惑かけちゃうよね…






:






加藤 「そんな落ち込んだ顔しないの… (笑) 」


「だってぇ…Aの体調管理が下手くそだったから…」


加藤 「大丈夫、Aは悪くないよ。

今日はもう寝な？起きててもネガティブになるだけでしょ？」


「うん…っ」


加藤 「Aが寝るまでとしちゃんいてあげるからね〜」




史帆ちゃんの言った通り、このまま起きててもどんどん悪い方向に行っちゃうだけ。

だからもう何も考えずに寝ることにした。

布団の上から摩ってくれる史帆ちゃんの手、優しくて暖かいなぁ…

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