青春の馬 番外編

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久美 side




「A、もう一度熱計ってみよっか。」


A 「見たらもっとしんどくなっちゃう…っ…」


「大丈夫だよ。私しか見ないから。ね？」




もう遅いからひなのはお家に返し、Aとゆっくりしてた。

するとだんだんAがしんどそうになって来て、熱を計り直すことにした。

さっきまでは平気そうだったのにね。

今は顔も真っ赤だし、ずっと息もだいぶ荒い。


数値も見たくないって言ってるくらいだし、これはかなりの高熱だろうな…






:






A 「あ、鳴った…」


「ちょっと抜くよ〜？」




Aに見えないように体温計を抜き取り、数字を確認すると38.9の文字が。

もうすぐ9度台…そりゃここまでしんどそうにするはずだよ…

でも顔に出すとAに心配かけちゃうからね。

平然を装って、冷蔵庫までお水を取りに行った。




「何か食べれそう？」


A 「無理ですっ…」


「だよね…でも薬飲めないからなぁ…」


A 「…薬飲んだら熱下がりますか？」


「解熱剤あるから下がるよ。

しんどいのを我慢するか、頑張って食べて楽になるかだね」


A 「じゃ、食べます…」


「お！偉いじゃん〜！」




頑張って食べて楽になる方を選んだA。

マネージャーさんから預かったゼリーを数口Aの口に運んであげて、同じく預かった解熱剤を飲ませた。

これで少しの時間は楽になると思うんだけどな…

薬が効いてくるまで、後ちょっと頑張ろうね。

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