青春の馬 (ページ44)

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☆ みんな味方だからページ44

久美 side

「え、そんなことがあったんだ…」

加藤「Aね、だいぶショックだったみたい。

今はもう大丈夫そうだけど、その時は一言も発してくれなかったからさ。」

「そんなの、絶対そうなるよ…」

加藤「きっと、としちゃんたちが考える何倍も苦しい思いをしたんだろうね。」

「まだあんなに幼いのに…」

今日、としちゃんからAの過去について色々と聞いた。

何となくは気付いてたけど、いざ聞いて見ると心に刺さったなぁ…

尊敬してる人の前であんなこと言われるのは辛すぎるよね、私でもしんどいもん。

まずはもっと仲良くなりたいな。Aとちゃんとお話してみよう。

私だって、Aにとって甘えられる存在でいて欲しいから。

:

「A〜！ご飯出来たよ！」

A 「あ！ありがとうございます！」

たった1人で上京して来たAは、まだ中学2年生。

中2でひとり暮らしするなんて、私は考えたこともなかった。

Aが上京して来る時に、Aのお母さんと約束したんだ。

私が責任を持ってAを育てますってね。

だからこうやって、定期的にご飯を作りに来てる。

特に手の込んだ料理とかはしてないけど、毎回美味しそうに食べてくれるんだ〜！

その方が私も作りがいがあって楽しいよね。

お互い食べ終わったら、早いうちに話を切り出してみよう。

:

「A！ここおいでよ！」

A 「え…」

「おいで！キャプテンのお膝！」

ご飯も食べ終わり、Aを私の膝に座らせた。

よくとしちゃんとかの上には乗ってるけど、私の上に来てくれるのは初めて。

だいぶ戸惑ってるように見えるけど、まあそんなことは気にしない… (笑)