青春の馬 (ページ22)

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加藤 side

A 「ん〜っ…」

「よしよし、よく頑張ったね〜！」

A 「ぅん…」

「体調悪くなってない？大丈夫？」

A 「だいじょーぶです。でも眠い…」

「あ、眠い？寝ていいよ？」

A 「でも応援が…」

「その時になったら起こしてあげる。カメラも回らないし、今は大丈夫だよ。」

無事に走り終えて、暖かいバスへと乗りました。

その安心感からなのか、また泣き出しちゃったA。

体調は大丈夫みたいだけど、眠いみたいだから一旦寝かすことに。

中1で12km走るなんて考えられないな…

ししの肩で眠るAのほっぺたにはまだ涙が残ってる。ほんと、よく頑張ったね。

:

久美「としちゃん、ブランケットあるけど使う？」

「あ、借りてもいい？」

久美「うん、どうぞ。」

「ありがとう〜！助かる！」

久美「あと大変言いにくいんだけどさ、このバス明日走る人が乗るやつだよ (笑) 」

「えっ！？」

久美「気づかなかった？ (笑) 」

寝てるAを気遣って、ブランケットを持ってきてくれたきくちゃん。

だけどどうやら、目的はそれだけじゃなかったらしい。

確かに周りを見渡してみると、見事に明日走る人たちだ (笑)

なんかAに悪いことしちゃったなぁ…

:

「A、Aちゃ〜ん！もうすぐ応援ポイントだよ〜！」

A 「んん…」

「おはよ (笑) 」

A 「おはようです〜」

約束通り、もうすぐ2区を走る3人が見えるって場所の前でAを起こした。

眠い目を必死にこすって起きようとしてて、言葉で表せないほど可愛い (笑)

まだ眠そうだったから4区のおたけとKAWADAさんのところで
誰跳べ踊るのは無理かな〜って思ったけど、当の本人は行く気みたい。

ずっと思ってたけど、本当に仲間思いでいい子だよね。

早くひなのを抱きしめてあげたいとも言ってたし。

まあこれは、ししがバスを間違えちゃったせいなんだけど… (笑)

これはAには伝えないでおこうかな (笑)