青春の馬

生きがい ページ2

___2017年4月




『え、あいついるじゃん』


『もうとっくに死んだかと思ってたわ (笑) 』


『なんで来るんだろうね、友達いないのに』




今日から6年生、勇気を出して半年振りに行ってみた学校。

やっぱり学校には私の居場所なんかない。

ちょっと期待した自分が悪い、なんて言い聞かせて体調が悪いと言い訳して早退した。






:






『あれ、もう帰る時間だっけ？』


「そうだよ、だって今日始業式だもん」


『友達は？出来た？』


「うるさいなぁ！ほっといてよ！」




私に友達が出来たのか心配してくるママ。

突き放してしまったけど、本当はママに抱きついて泣きたかった。

だけど弱い自分を見せたくないから、そんなことなんか出来ない。

すぐに自分の部屋に入ってテレビを付ける。




" けやき坂46 "




私にとっての生きがい。

この人たちに出会わなかったら、もうとっくに自分の手で人生を終わらせてたと思う。

そう思うくらい、私の人生は辛かった。

でも今は過去形になってる。

夢中になれるものって、やっぱりすごいなぁ…






:






『Aって誰が好きなんだっけ？』


「この子、史帆ちゃん」


『あー、前握手会行った人？』


「そう！可愛かった〜」




今話してるのは3つ年上のお姉ちゃん。

お姉ちゃんは漢字欅が好き。

私も好きだけど、やっぱりひらがなの方が好きかな〜

ひらがなのことはあんまり知らないみたい。

でも私の話はちゃんと聞いてくれるし、なんでも話せて大好きなお姉ちゃんなんだ〜！

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