一匹狼。【大谷翔平】

連絡 ページ33

月泉Aside


家に帰って、蒼汰をベッドに寝かせてからスマホを見る。

相当な量の通知が届いていた。

親、従姉妹、祖母、チームメイト、他球団の人も少し。

その中に、ひとつだけ見慣れないアイコンがあることに気が付いた。

白い生地に赤で17番が刺繍されたユニフォームを着ている人が走っている後ろ姿。

名前は『S.Ohtani』。

大谷、翔平……？

思わずその名前をタップする。


『Aちゃん、本当にごめん。
あんなに辛いことされてたとは思わなかった。
俺にはどうにもできない問題だった。
浅はかな考えで怒らせてしまったこと、本当にごめんなさい』


なんて返せばいいんだろう。

あの時の私は怒っていて、正しい判断ができなかった。

冷静になってから後悔した。

ゆっくりと、文字を打ち始める。


『夜中の返信ですみません。
私の方こそ、すみませんでした。
あの時は正しい判断ができず、失礼なことを言ってしまいました。
本当にすみませんでした』


こんな文章でいいのかな……。

何度か読み直して誤字がないか確認する。

私は大谷さんを起こさないよう送信ボタンを長押しして、ミュートメッセージで送った。

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