君に出会えて【大谷翔平】 (ページ9)

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プロになる、という明確な目標ができた私は今まで以上に練習に打ち込んだ。

すると、自分でも信じられないくらいの速さで体力が戻ってきた。

丁度その頃、野球部も活動できるようになった。

今までより早く起きて、走ってから朝練に行って、

放課後の練習が終わってからもバットを振って家に帰る。

部活がオフの時はとにかく自主練。

そんな生活を送っているうちに、気が付けば1年が過ぎていた。

私は外野でレギュラーを獲得し、時々4番を打たせてもらえるようになった。

けど、

チームメイトの態度はあまり変わらなかった。

夏の大会が始まる少し前。

ベンチ入りメンバーが発表された。

私も入っていた。

2年生で入っていたのは私だけだった。

同級生の視線が痛い。

でも、そんなの気にしない。

私はあいつらとは違うから。

大会が始まった。

私は基本的に3番、ライトで出場。

守備では強肩、バッティングでは勝負強さを見せつけた。

地元のニュースでも取り上げられたりした。

取材が来たけど、ほとんど断った。

練習に集中したいから。

あの人との、約束を果たしたいから。