君に出会えて【大谷翔平】 (ページ5)

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放課後の練習。

先生は忙しくて出てこられないらしい。

メニューはバッティング。

私が最後に入る。

1連のルーティン。

バットを構えると、マシンにボールがセットされる。

ボールが放たれる。

それはまっすぐ私の方へ。

反射的に、避けようとした。

けど、遅かった。

「ッ……！」

ボールは私の脇腹に当たった。

一瞬息ができなくなり、激しくせき込む。

膝をつく。

周りには誰も来なかった。

それどころか、笑い声が聞こえた。

見ると、マネージャー、そしてマシンにボールをセットしたその人、

チームメイトが笑顔を浮かべていた。

私の中で、何かが壊れる音がした。

練習が終わってからまっすぐ家に帰る。

「おかえり」

「……ただいま」

そのまま2階へ上がる。

自分の部屋の窓を開ける。

この高さでも、人って普通に死ねるらしい。

私は窓に手をかけて、そのまま頭から飛び込んだ。

少しして、体中に激痛が走る。

そのまま、私は意識を失った。

みんな、ごめんね。