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philosophical 33 ページ35





ミコトが、チラリと烏田に視線を送る。



烏「三澄先生、他に何か言っておくべきことがあるんでしょうか」


ミ「はい。

被害者の口の中に被告人のDNAが付着していた、
これは言い逃れようのない事実です。


私達 法医学者の仕事は、ご遺体を調べ、検査し、
正確な死因を把握して事実を鑑定書に書くことです。


もちろん そこには犯人の感情や気持ちなんて
書かれていません。



ご遺体を前にしてあるのは、

ただ命を奪ったという
取り返しのつかない事実だけです」



ミコトは、高瀬を向いた。



ミ「犯人の気持ちなんて分かりはしないし、
あなたのことを理解する必要なんてない。


不幸な生い立ちなんて興味はないし、
動機だってどうだっていい。


ただ…



同情はしてしまいます。

このかわいそうな被告人に。



被告人は今もなお、死んだ母親の
幻影に苦しめられています。

30歳をすぎても なお子供の頃のまんまなんです。

高「黙れ」


誰も彼を救えなかった。

高「黙れ 黙れ」


あなたも 自分自身を救えなかった。

高「黙れ!」



あなたの孤独に、心から同情します」



そう言って、ミコトは頭を下げた。



高瀬「やりたくてやった」



その言葉に、Aは ゆっくりと目を開けた。


深い憂いと安堵を交えた瞳を、
高瀬に、そして指輪に向ける。



高「誰に言われたわけでもない。

殺したくて殺した。


母親は関係ない。


26人!

誰もマネできない!


俺はやり遂げた。
26人だ。俺はやり遂げたんだ。


俺にしかできなかった!
俺はやり遂げたんだ!


俺は かわいそうじゃない!
俺にしかできなかった!」



中堂の手が、握り返された。



罪を犯した人間の心理を読んだ、
ミコトと烏田が勝利を飾った。



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理音(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしています! (8月21日 20時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 私も続きが気になります(><)面白くて一気読みしました!くっつくの楽しみにしてます!! (2018年9月12日 21時) (レス) id: ccca1c1412 (このIDを非表示/違反報告)
チコ(プロフ) - Yuriさん» ありがとうございます!はい、只今下書き中です!ただ、まだ時間がかかると思われます…すみませんm(_ _)m (2018年9月10日 6時) (レス) id: 28285d67bb (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいていました!主人公ちゃんが帰ってきた時の話を読みたいです!!ご検討いただけますか? (2018年9月9日 21時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
チコ(プロフ) - いつさん» コメントありがとうございます!ありますよね、突然。分かります(笑) 1話1話がまぁまぁ長いので一気読みは大変だったと思いますが…嬉しいです、ありがとうございました! (2018年9月9日 6時) (レス) id: 28285d67bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チコ | 作成日時:2018年9月6日 19時

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