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philosophical 39 ページ41





系「…なんだ、これは」



長くもなく、短くもなかった休みを密かに楽しんだ中堂は、オフィスに1番で乗り込んだ。


Aがいると思ったからだ。

しかし、そこには人気などない。


その代わりに、大量の紙袋が入り口付近に並んでいた。


1つ1つ避けながらソファーに辿り着くと、
やけに整然としたデスクが目に留まった。



系「…は?」



Aのデスクだ。


まさか、と思い、入り口へ引き返す。

並んでいた紙袋は全て、英語だった。



ミ「おはようございまーす…うわ、何これ」


夕「あっ、英語!Aからのお土産!?」


ミ「こんな大量!?」



驚いている2人に、
もう一度 Aのデスクを一瞥した中堂が叫ぶ。



系「あいつのロッカーに荷物あったか!?」


夕「えっ、そんな見てない」


ミ「もしかして中堂さん…」


系「…俺のせいだと言いたいのか」


夕「とにかく見てくる!」



夕子は、元来た道を走り出した。


頼む、あってくれ。


そう願わずにいられない中堂を見つめ、ミコトは口を開く。



ミ「どうして、Aちゃんのこと、」


系「残念ながら、俺は何も知らない。

今朝ここに来たら これがあって、
デスクは見ての通りもぬけの殻だ」



高瀬の裁判前日。


タワーのように積み上がっていた資料は
跡形もなく消えていた。


Aが好んで置いていた紅茶のスティックも、
白色のマグカップも。



ミ「なら、どうして…?」


夕「ない、何もない…!」


神「…皆さん」
坂「…おはよう」



そこへやって来た神倉や坂本の顔は、
どこか浮かなかった。



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理音(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしています! (8月21日 20時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 私も続きが気になります(><)面白くて一気読みしました!くっつくの楽しみにしてます!! (2018年9月12日 21時) (レス) id: ccca1c1412 (このIDを非表示/違反報告)
チコ(プロフ) - Yuriさん» ありがとうございます!はい、只今下書き中です!ただ、まだ時間がかかると思われます…すみませんm(_ _)m (2018年9月10日 6時) (レス) id: 28285d67bb (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいていました!主人公ちゃんが帰ってきた時の話を読みたいです!!ご検討いただけますか? (2018年9月9日 21時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
チコ(プロフ) - いつさん» コメントありがとうございます!ありますよね、突然。分かります(笑) 1話1話がまぁまぁ長いので一気読みは大変だったと思いますが…嬉しいです、ありがとうございました! (2018年9月9日 6時) (レス) id: 28285d67bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チコ | 作成日時:2018年9月6日 19時

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