脇だけ洗っときゃいいんだよ 脇だけ ページ15
太陽がジリジリと照りつける真夏のある日。
将軍の妹_そよ姫が行方をくらまし、真選組は捜索に駆り出されていた。
が、何しろこの猛暑である。暑い。とにかく暑い。
死ぬ。私暑さに殺されてしまう。
私の着ている制服はYシャツに黒いプリーツスカート、隊長格のスカーフの代わりで黒いネクタイを付け、黒いベストの上に真選組のジャケット。
管理官なんでね、ネクタイなんだよ知らんけど。
「あー暑い。なんでオレたちの制服ってこんなカッチリしてんだ?
世の中の連中はどんどん薄着になってきてるってのに」
あ、土方クンが暑さに耐えきれずに上着を脱いだ。
思わず自販機で飲み物を買う気持ちもわかるよ、暑いからね。
「おまけにこのクソ暑いのに人捜したァよ。もうどーにでもしてくれって」
私も飲み物買おうっと、アイスコーヒーがいいな、とボタンを押した、その時。
「そんなに暑いなら夏服作ってあげますぜ、土方さん…」
「うおおおおおお!!」
ドゴォ、という大きな音に振り返るとそこには刀を振り下ろした沖田クンと飛び上がった土方クン。
「何してんだ沖田クン。」
「ちょいと土方暗殺を企てていましてねィ。
土方さん、あぶねーな。動かないでくだせぇ、怪我しますぜ。」
「あぶねーのはテメーそのものだろーが何しやがんだてめー!!」
「なんですかィ、せっかく制服ノースリーブにしてやろーと思ったのに…。」
「ウソつけェェ!!明らかに腕ごと持ってく気だったじゃねーか!!しかも芹沢に土方暗殺っつったろ!オイ!」
こんな真夏に大声出して余計熱くなんねーのかな、てかどっかに日陰ねーかな
私は着ていた上着を脱いで胸元のネクタイを緩めた。
暑さには勝てなかった。ギブギブ。
「実は今俺が提案した夏服を売り込み中でしてね。土方さんもどーですか、ロッカーになれますぜ。」
「誰が着るかァ!明らかに悪ふざけが生み出した産物じゃねーか!!」
「売り込みしてるくせに沖田クンはノースリーブにならないのな。」
売ってる本人が着てないってどゆこと。
いつもどおりの土方クンと沖田クンの喧嘩を眺めていると局長サンが駆けてきた。
「おーう、どーだ調査の方は?」
「「……………。」」
……局長サン実はロッカーになりたかったの??
局長サンは沖田クンにけしかけられたのか、ものの見事にノースリーブだった。
けどあえて私は何も言わない。理由?呆れと暑さに負けたから。
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通行人N(プロフ) - ミウラさん» コメントありがとうございます(_ _;)そう言っていただけてとても嬉しいです✨これからも更新頑張りますので、温かい目で見守って頂ければと思います。是非、また感想をお聞かせくださいね! (2023年4月2日 14時) (レス) id: 39adec4ff4 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - 本当に大好きです (2023年4月2日 14時) (レス) id: 3b25166bee (このIDを非表示/違反報告)
通行人N(プロフ) - ありがとうございます〜!自分の妄想を並べているだけですが楽しんでいただけたなら光栄です。これからも頑張るので宜しくお願いします! (2022年9月25日 16時) (レス) id: 653891ee58 (このIDを非表示/違反報告)
リンくん(プロフ) - 面白いです!これからも頑張ってください!! (2022年9月24日 18時) (レス) @page47 id: a5a7605112 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:通行人N | 作成日時:2022年7月20日 11時