今日も君をPick Me Up season2

【第67話】包み込む風 ページ20

後藤威尊side




バタバタと廊下を走る



今日からAちゃんと勉強会やのに！


なんで先生は俺を呼び出すんや！



ようやく教室に着き、ガラッと扉を開ける



威尊｢Aちゃん、ごめん！おくれ…た……｣



教室に入ると窓際の席で



スースーと寝ているAちゃんがいた





威尊｢あちゃー…寝てもうたか…｣



ゆっくりと彼女に近づく




彼女の席にたどり着き屈んで彼女の寝顔を見る




威尊｢……やっぱりAちゃんは人気者やな。｣



寝ている彼女には聞こえない声でボソッと言う





威尊｢俺がもっとバシッと言える男やったら


今頃こんな辛い気持ちはしてないんかな…｣



Aちゃんの髪の毛をすくう





威尊｢俊司や大悟のこと好きなん？


それとも柾哉くんとか将吾くん、駿静？


大夢や京介とか？？｣




君の仲のいい子たちを言っていく




言っていて辛くなる心





威尊｢もしかして、匠海や雄大とか？

それやったら嫌やわ〜笑｣



2人だけじゃない


俺以外の誰かを好きになるのは嫌だ。





いつしか君の笑顔が好きになっていった。




ずっと隣で見ていたくなる。







威尊｢ほんまに妬けるわ。｣



彼女の頬に手をあてる






未だに気持ちよさそうに寝ている




開いている窓から風が入り込み



カーテンが大きく揺れ





優しく俺らを包み込む









威尊｢Aちゃん｣








今度は君に聞こえる声で言おう









威尊｢好きだよ。ずっと。｣

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