検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:10,368 hit

拾ってくれたお二方 ユーミ ページ38

「あっ!あの!これ落としませんでした?」

そう言ってくれたのは丁度私が探していたお気に入りの栞だった。

ドラゴンの相性と討伐方法という本に挟んであったはずの

栞が落ちていたことにはショックだったけど、それで無くなるよりはいっか。

「あっ、ありがとう。大切なものだから、無くしたら困るんだ」

ほっとして、拾ってくれた人に目を合わせる。

「そうなんだ!よかった…」

と自分の事のように安堵してくれる。

「私はユーミだよ。よろしく。失礼なんだけど、貴女の名前は?」

手に持った本の中に栞を入れ、私は聞く。

「おれ!はるかぜリンゴ!覚えといてな!」

そう笑顔で答えてくれる。

はるかぜリンゴさん、って長いよね…

「はるかぜさんって、呼んでいいかな?」

リンゴさん、でもいいんだけど…

はるかぜリンゴさんが答える前に、彼女の後ろに人影が見えた。

誰かがいるんだ、って思い、私ははるかぜさんと手をつなぎ、

「あの、」

って話しかけた。

怒るだろうか?一人がいいのかな?

暫くの沈黙があり、ぬいぐるみを持った少年は口を開いた。

「……………何」

私は反応してくれた嬉しさで彼に近づき、ぶんぶんと手を握る。

………待てよ、何かしてこないかな?

攻撃とかしてこない?

体の中から疑心暗鬼な部分が出てくる。

するとはるかぜさんが軽く笑って、

「おれははるかぜリンゴ!覚えといてな!」

って自ら自己紹介をした。

そういえば私も何もしていない。

「自己紹介を忘れてた、ごめんね?私はユーミだよ。よろしく」

そう言うと少年は何かほっとしたような感じで私達に近づく。

「………………ェ……」

私は元から耳が良くないから、上手く聞き取れない。

多分、エズって言ったんだと思うけど。

「じゃあ、はるかぜさん、エズ、よろしくね!」

私は笑顔でいう。

「そうだそうだ、黒髪で猫耳の生えた青年知りませんか?探してるんだけど」

と付け足す。

知っているかな?知っていたら場所と時間を教えて欲しいんだけど。

そう思った瞬間、ほんのり暗めの森が、エズ君の手によって一瞬で明るくなった。

多分能力を使ったんだと思う。こんなところに懐中電灯なんて持ってこないだろうし。

「ちょっと探してきていいかな?もしよかったら…なんだけど、探すの手伝ってくれるかな?」

私はそうダメもとで相談をした。

まあ独裁的で何かを言っていたからね、断られてもしょうがないね、なんて考えながら。

人間って不思議だ side「創造」→←空腹と… 【名無しのチート】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 5.2/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
15人がお気に入り
設定タグ:作者が迷い込む町 , 募集企画 , オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

北斗(プロフ) - 7の方のursです!一話の方行進しました!【https://uranai.nosv.org/u.php/novel/naitomea12/】 (2019年10月5日 16時) (レス) id: aafc5aee29 (このIDを非表示/違反報告)
ドルバロム(プロフ) - 北斗さん» ありがとうございます。 (2019年10月5日 16時) (レス) id: a1570f4cef (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 北斗さん» 了解しました!! (2019年10月5日 16時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
ドルバロム(プロフ) - 更新終わりました。 (2019年10月5日 16時) (レス) id: a1570f4cef (このIDを非表示/違反報告)
北斗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» こっちの編集が終わったらURSはるから来てね〜 (2019年10月5日 16時) (レス) id: aafc5aee29 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:グランディ x他14人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年9月19日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。