ななつまみ ページ7
「……あ、晴れてきたね」
結局あの後、車には乗らずにここで二人で話をしていた。楽しそうに話すおじ様が目の保養すぎて、雨が止むことが恨めしい。
「見て、夕焼けが綺麗だよ」
はい、貴方の方が500000000倍綺麗です。何て引かれるから言わないけど。
「さてと、そろそろ帰ろうか」
ゆっくりと立ち上がるおじ様。そう言えば、この辺りに引っ越して来たのだろうか。あの高級車も、おじ様も見たことがない。
「あの、この辺りに引っ越して来られたんですか?」
失礼にならない程度に聞いてみる。すると、みるみるうちにおじ様の顔が不快に歪んでいく。不味かっただろうか。
「覚えてないの……?」
見るからにショックを受けているおじ様。しょんぼり顔もso cute!……じゃなくて。
覚えてない、とはどういうことだろうか。さっき「初めて会った男の人」がうんぬん言ってなかったか。
「俺だよ? あんなに好きだって言ってくれたのに……」
え?え?え?私こんなイケおじにアタックしましたっけ。したとすればあの乙女ゲーム……え、もしや。
「俺のこと、一番に攻略してくれたのに!」
「……マジ?」
記憶が確かなら、あのゲームは総じて鬱ルートで、しかもこの人はヤンデレの入った業の深いキャラだったはず。それと、裏社会がどうとか言う設定も……
「ね、俺の家においでよ。ずっと一緒にいよう?」
あぁ、そう言えば雨宿りイベントもあったなぁ。なんて思いながら、輝く夕日の下を走り抜ける。水溜まりを踏んでも、全く気にならなかった。
リアルのヤンデレ、NO THANK YOU!!
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夕暮れ/拗ねる/泥沼
何と続きました。皆さん驚きましたか?私が一番びっくりしてます。
次回は
「彼は家庭教師」「リアルの警察は強い」
の、2本でお送りします!お楽しみに!(続きません)
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スピカ(プロフ) - あの作品…とても良いとは思っていたけどこんな風に小説化するとは…語彙力高い! (2019年11月12日 10時) (レス) id: 107a705257 (このIDを非表示/違反報告)
冴(プロフ) - なんか……素敵!どこがいいとは言えないです語彙力よ来い。面白いので頑張って下さい! (2019年10月27日 18時) (レス) id: cd880b444a (このIDを非表示/違反報告)
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