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―side change
「―――――っお粥…火に…かけっぱ…なし…」
違和感のあるうわずった声で、俺の目をちらっとも見ずに部屋を出たA
たった1人、自分の部屋に取り残された俺
お粥火にかけっぱなし?いやいや止めてこいよ
家事になったらどうすんの?
ってか、何…キス…しないの?
絶対、A俺がキスしたいって分かってたでしょ…
ちょっと期待するじゃん?
まぁ風邪ひいてんだから仕方ないか…
体…あつい…
俺熱何度あるんだろう…
結局Aは冷えピタはらずにそのまま握って下に降りたし…
頭だけやたら冷える
ってかなんだよ…氷枕って…いつの時代の呼び方だよ
これアイスノンだろ…
枕元の体温計を取ろうと手を伸ばすが、後ちょっとが届かない。
「―――っ……」
あー…これちょっとやばいやつだ
しんどい…Aが期待はずれな対応とったから尚更しんどい
やっとのことで手に届いた体温計で体温をはかる。
ピピピッと軽い音がなり、見てみると38.8℃
「〜〜〜っまじかぁ…」
するとコンコンっと部屋がノックされたと同時にドアがあいた
「結弦くん、お粥できたけど…あ、熱はかった?」
「うん…大丈夫…」
Aを心配さすわけにはいかないし、大騒ぎしそうだから適当に大丈夫と言ってみる。
「何度?」
「あっ」
Aはバッと体温計を奪い取り、小さな液晶に映し出された俺の体温を見てしばらく固まった
「A…?」
「…大丈夫じゃないじゃん、これ」
Aは思ったよりも取り乱したりせず、馬鹿みたいに心配する様子もなかった。
「A、ごめ…」
「謝ることじゃないし、お粥食べれそうなタイミングで食べて
なんなら時間経って冷めたらあっためるね
とりあえず肩まで布団かぶって」
まるでお母さんみたいだ
意外としっかりしてるんだな
「じゃあ私、リビングにいるから何かあったらよんでね」
「う…うん…」
また様子見に来る、っとAは部屋を出た
机に置かれたお粥は火傷を連想させるほど湯気が出ていた。
少しお粥冷まそう。
俺はうつ伏せになってアイスノンにおでこをぴったりくっつけた
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れいなめくじ(プロフ) - 一気見しました!羽生さんの塩っぽさがどストライクです👍更新待ってます! (8月21日 13時) (レス) @page36 id: 9c4354c9f3 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 続きがめちゃくちゃ気になります!キュン死にしてます! (2021年8月27日 22時) (レス) id: 13dbd6bb00 (このIDを非表示/違反報告)
もち - 一気読みしちゃいました!続きが気になりすぎます!この作品大好きです。 (2020年12月27日 6時) (レス) id: 54fd485aef (このIDを非表示/違反報告)
星奈子(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます!!本当に全然更新していなかったのに、未だに読んでくださる方がいて嬉しいです(泣)久しぶりに更新したのでお時間がある時に読んでいただけたらと思います! (2020年1月24日 22時) (レス) id: 5c9a78ef7d (このIDを非表示/違反報告)
ちーかま - 今さらのコメントすみません!続きが気になりすぎて、一気に全部読ませていただきました。どこまでもまっすぐに羽生くんを想う主人公と、素っ気なくもきちんと主人公のことを想う羽生くん...!正直言ってめっちゃ好きです。これからも別の作品拝見させていただきます! (2020年1月4日 2時) (レス) id: 8f9925b559 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星奈子 | 作成日時:2016年6月28日 23時