そっけない彼と私4

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―side change


俺の質問に黙ってるAは俺の腕の中で人形みたいに硬直していた
そりゃ答えにくいだろうな。






｢…草太から聞いた｣





俺がそういうと、Aの体に力が入ったのが分かった




心のどこかで草太にキスされたのは嘘でありますように
そう願っていたのにそんな反応されたら俺の期待はずれってことが身にしみる





｢…もし俺が他の女の子にちゅーされたらどう？｣




｢―っやだ！｣




さっきまでだんまりだったAはびっくりするぐらい即答でそう言った
それが唯一の救いで嬉しかった
今この状態でもすごく安堵感得た





｢…そう。俺の今の気持ちそーゆーこと｣




｢―っごめん…本当に…ごめん｣





泣きそうなのか、分からないけどAの声はすごく弱々しい。
謝らなくてもいい。むしろ謝って欲しくない。




なのに、心のどっかで許せない気持ちがある
Aが悪いんじゃないのに…
すごくめちゃくちゃにしたくなる





…子供かよ。自分。



｢結弦君…本当にごめん…私っ…後先考えてなかった…いつもそうだ。全然変われてない｣




Aの肩が少し震えている。
泣いてるんだなって分かった




そんなAを見たら余計に独占したくなる
これ以上近くに居たらだめだ。そう思ってAを抱きしめていた力を抜いて少し距離をとろうとした時だった





｢嫌いに…なってほしくない｣





そう言ってAはギュッと俺を抱きしめた
嫌いになんて、なるわけない
嫌いだから離れるんじゃない




いつもみたいに、平常心でいなきゃ
心の中で何度かそうつぶやいて、ふぅ…っとため息をついた





｢…嫌いじゃないよ。でも学校だし行動はわきまえないと…。とりあえず離れて｣





｢…やだって言ったら怒る？｣





怒る…ぐらいならまだマシだ




｢A、俺今嫉妬してるからAの傍にいたら何するかわかんない｣



だから離れて…そう言ったのに…





｢何されてもいいから、傍にいてほしい…｣




そんなことを涙目で言われたら、さすがに我慢できなくなりそうだ




Aの腕をグイッと引き寄せて手にチュッとキスをした





おでこがくっつきそうなぐらい顔を近づけるとさっきまで泣いていたAは驚いたせいか泣き止んでいた





｢…自分が言った発言には責任もって。｣






それだけ言ってAの腕を引っ張って立ち上がらせ図書室の奥の本棚の間に連れ込んだ






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