5話 手紙 ページ6
私はカイラに電話をかけた。
伝えなきゃいけない大事なことがあるから。
少し緊張するけど、もう怖くない。
『………………あ、もしもしカイラ? 今って時間ある?』
「A……!? 特に何もないが…。いきなりどうしたんだ」
『……あのね、私カイラに伝えなきゃいけないことがあって』
一呼吸して、緊張をほぐす。
『あの時、カイラがくれた手紙に書いてた場所で、私待ってるから!』
「え……あ、ちょっ」
用件だけ伝えてすぐ電話を切った。
まだ、心臓が鳴りやまない。
私は深呼吸して、あの時もらった手紙の内容を思い出す。
________あの手紙には、まるでお手本みたいなきれいな文字で、こう書かれていたんだ。
[私はAのことが好きだ。どうかお前の返事を聞かせてほしい。
昔、約束を交わしたあの公園で待っている]
______ばかだなぁ、カイラは。
返事なんて一つしかないに決まってるでしょ?
私も、私もカイラのことが好きだよ。
だから、今度は私が伝える番。
あの公園で、次は私があなたを待っているから。
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ピカヒカリ(プロフ) - 歌の良さがよく生かされた良い作品だと感じます。更新頑張ってください!! (2019年10月16日 18時) (レス) id: 20cb221a7f (このIDを非表示/違反報告)
ピカヒカリ(プロフ) - 参加ありがとうございます!お恥ずかしながら、「銀河街の悪夢」と言う曲を知らず聴いてみたのですが良い曲ですね。 (2019年10月16日 18時) (レス) id: 20cb221a7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:グレン | 作成日時:2019年9月25日 17時