楽しみなこと(カゲヤマ) ページ6
「あれ、もう寝るんすか?」
いつもより1時間早めに寝る用意を始めている奥さんに声をかけた。
『うん。明日早いから。』
「何時に起きるんすか?起こしますよ。」
『えーとね、5時に起きる。』
「いつもとそんなに変わんないんじゃ。」
『30分早いだけなんだけど、ちょっと不安で。』
理由が可愛くて、少し笑いそうになった。
俺はいつもランニングで5時に起きる。
奥さんはその30分後には絶対に起きていて、俺や自分の朝メシを作ってくれている。
だから、絶対に大丈夫なはず。
「ランニングで出る時に起こしますね。」
『いいの…?』
「はい。起きたいんでしょ?いつも顔を眺める時間が起こす時間になるだけなんで。」
『え…///』
いつも5分は奥さんの顔を眺めてランニングに行く。
寝顔が可愛くて、いつまでも眺めとける。
それを奥さん本人に言ってしまって少しあせっているが、奥さんが顔を赤くして照れている可愛い姿を見れたから問題ない。
『ま、毎朝見てるの?//』
「はい。一緒に住み始めてから今まで。」
『やだ、すごく恥ずかしい///』
「ふっ、ほんと可愛い。」
『と、飛雄さん??』
「ほら、早く寝ないと起きれないぞ。」
これ以上可愛い顔を見せられると我慢できなくなる気がする。
そんなことして朝起きれなかったら流石に怒られるし、奥さんが可哀想だからやめておこう。
『飛雄くん、おやすみ。』
「あぁ。おやすみ。」
軽くキスをして、寝室に入っていく奥さん見送った。
次の日の朝。
「おはようございます。朝ですよ。」
『ん…、おは、よぉ。』
いつもは見れない寝起きの奥さん。
あまりの可愛さに思考が停止する。
「あの、毎朝起こしていいですか?」
『えぇ…??毎日大変だよぉ…?』
「全然大丈夫です。むしろ嬉しいです。」
『助かるから嬉しい…。』
「ふふっ、楽しみが増えた。」
奥さんはなんの事かわかってなくて、はてなを浮かべていた。
寝顔もいいけど、寝起きもいいな。
俺の楽しみ、1つ増えました。
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作者名:しば犬 | 作成日時:2024年2月26日 17時