117話 ページ13
ドスッ…
鈍い音が俺たちのところにまで聞こえた。集まっていた人達も声を上げる。
及川「え、ちょ…今のって…!」
岩泉「…まずいかもな」
中の様子を見るために、人だかりをかき分けていった。そこには、腹を抑えて顔を顰めたAと、憤怒の形相の黄海だった。
国見「…」
俺の中で何かが切れた気がした。それと同時に、自分でも恐ろしいほどの殺気が湧いてくる。
金田一「国見?顔怖いぞ…」
そういう金田一の顔にも、怒りが現れていた。そして、俺たち四人が前へ出ようとしたとき、再び鈍い音が響く。
今度は誰が…!?
そう思ってよく見ると、次に倒れていたのは不良男の方だった。
「ぐっ……な、なに!」
なにか言おうとした不良だったが、途中で言葉が出なくなってしまった。その不良の目の前には、殺気を纏いまるで別人と化した黄海が立っていた。
黄海「…おい」
いつもの黄海じゃない、全員がそう悟った。
黄海「…お前らよくも…よくも……」
ゴクリと唾を飲み込む。
黄海「Aちゃんを蹴ったなこのクソがっ!すり潰してやる!踏みつぶしてやる!駆逐してやる!!」
A「ケホッ…いや、踏みつぶせねぇだろ」
黄海「あぁぁ!!!Aちゃん!大丈夫ですか!?」
コロコロとテンションの変わる黄海。それにイラつく不良たちは、黄海に蹴飛ばされた不良を先頭に、また二人に突っかかる。
「てめぇら…いいかげ…ぶっ!」
不良の顔面に、鉄拳が飛んできた。その主は、言わずもがなA。
A「お前、よくも私を蹴ったな?」
「…な、何してやがるっ!」
黄海「何ってー見てわかんないんですかー?馬鹿ですねー馬鹿ですねーw」
だんだん調子に乗り始めた黄海は、軽口で不良たちをからかう。一方Aは、自分のことを蹴った不良と笑顔でこんこんと話していた。
何を話していたかは…知らないが。
そして数十分たち、不良たちは逃げるように去っていった。残った二人はやっと俺たちに気づいて、カクカクシカジカ説明し始めた。
A「…心配した?」
国見「…別に」
素直には、なれないようで。
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あおインコ(プロフ) - HALKAさん» あ、ありがとうございます!!更新まっっっったくしてないこのお馬鹿作者の心に凄く響きました…泣。本当にありがとです!頑張ります!(とか言ってやらないやつ)← (2015年10月21日 15時) (レス) id: 7ba3704a0a (このIDを非表示/違反報告)
HALKA(プロフ) - この作品すごい面白いんで見捨てませんよ!絶対に!! (2015年10月21日 11時) (レス) id: 98ad09dfad (このIDを非表示/違反報告)
あおインコ(プロフ) - 千尋さん» 了解いたしました!2の方多いですねぇ、なんか嬉しい・・・。あ、コメントありがとうございますでした!!! (2015年10月12日 21時) (レス) id: 7ba3704a0a (このIDを非表示/違反報告)
千尋(プロフ) - 私も2がいいとおもいます! (2015年10月12日 21時) (レス) id: 6ccd3b8e08 (このIDを非表示/違反報告)
あおインコ(プロフ) - 赤見谷 月羽さん» に、ですね!了解です!ありがとうございます! (2015年10月12日 21時) (レス) id: 7ba3704a0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あおインコ | 作成日時:2015年6月29日 23時