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美彩side
一つ思い出したことがある
私が海で溺れてた時のこと__
約15年前
家族みんなで海に行った
今から考えると、あの子は凛だったんだろう
母「美彩ー気をつけてねー」
美「うんっ」
おてんばだった私は、初めての海だったからはしゃいだ
よくある話だけど__
___気づいたら、周りには誰もいなかった
美「!___お母さーん!」
だいぶ沖に流されてたみたいだ__
泳ぎも大してできなかったから、岸に戻ることもできない
そして、最悪の事態になった__
浮き輪に穴が開いて___完全に私は溺れた__
美「っ___」
もう絶対助からないと思ってた____
その時
『ザバッ』
体がふわっと浮いたような感覚___
凛「__美彩ちゃん__大丈夫?」
美「ゲホッ__ありがと」
助けてくれたのは、当時五歳の凛___
凛「こんなとこきちゃダメなのに__お母さんに怒られちゃうよ?」
美「お母さん__泣」
凛「ほら戻ろ?」
あの時から、なんでもできた凛___
もちろん泳げるわけで_
美「お母さーんっ!」
母「美彩っ」
美「あれ__あの子は?」
母「もう帰っちゃった、飛行機に間に合わなくなっちゃったかもね___」
私が泣きじゃくってるあいだに、凛はもういなくて
その時から会わなくなってしまった
凛「__さ__美彩ってばー」
美「ん_」
私寝てたのか
あれ以来、海に行ってない
また溺れると、困るから__笑
凛「もう__なんで私が隣の時だけ寝るかなぁ、話し相手いなくて寂しいんだけど?」
美「______海行きたいなぁ_」
凛「いいね、海___まぁ、美彩は溺れてそうだけど笑」
美「お、溺れないよっ」
凛があの時のことを覚えてるのかはわからないけど___
子供の頃のたった一つの凛との記憶__
小さい頃から、凛に注意されっぱなしだなぁー私
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作者名:goo___** | 作成日時:2017年11月30日 17時