乃木坂の本当のキャプテンは…4

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深川side

みんなには誰よりも優しいのに、自分には誰よりも厳しい

凛が自分のことを許すことなんて、きっとない

深「そんな風に思ってたの？自分のこと…」

凛「…」

深「…ばか」

凛「！」

いつもなら言わないけど、今の凛には言いたかった
だって…

深「凛がいたから、みんな支えられてきたのに…全部、凛のおかげなのに」

凛「私は何もしてない…」

深「玲香がキャプテンを今ちゃんとできてるのは、凛がキャプテンの仕事手伝ってあげてたから…麻衣も生駒ちゃんもなぁちゃんもさゆりんも、人見知りだったけどメンバーに馴染めてるのは凛のおかげ…」

凛「…」

私も含めてみんなから見たら、凛はなんでもできるすごい人なのに
凛は何にもできないなんて…思ってたんだ

深「デビューシングルの初披露の時…現場行く前にはもう妹さん、意識なかったんでしょ…初披露の前にはもう…」

凛「！…」

深「時雨ちゃんが言ってたの…あの電話は、亡くなったって知らせるためのだったんだよね…」

凛「…うん」

もっと早く…気づけばよかった
そう思ったのは時雨ちゃんに話を聞いてからだった…

凛「多分恨まれてるなぁ…雫に…約束とか言って…私に気使ってただけなのわかってたし…」

深「凛は悪くな…」

凛「なんで悪くないの？確かに私が行っても何も変わらないけど………最後まで最低だった」

雫ちゃんがどう思ってたのか…
それがわからないから、軽はずみに何も言えない
…そういえば

深「…雫ちゃんの手紙…お母さんからもらってたの、読んだの？」

凛「読めないよ…何か書かれてるかわかんないし…」

深「読もう」

凛「え…」

深「凛は前に進まなきゃ…ちゃんと向き合わないと」

凛「…わかった」

引き出しの奥に綺麗にしまわれていた、綺麗な便箋…
凛はそれを片手に持ったまま動かない…

深「大丈夫だから」

凛「まいまいありがと…」


そう言って、凛は手紙を開けた

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