乃木坂の本当のキャプテンは…4

ーー ページ36

白石side

白「__落ち着いた？」

奈「うん」

凛はまいまいと美彩のとこに行ったと思う
あの2人がいたら、安心かな

白「凛もななみんもさ__お互い心配性だし、めっちゃ気遣ってるよね」

奈「そうかな？」

白「なんか、言い合っててもお互いのこと考えてるんだなぁって」

2人とも怒ってるわけじゃないんだよね
言い合いになっても、言葉が優しくて
考えて、考えて出した答えで__

ななみんと凛は観察力と洞察力があって、2人とも周りが見えてる
それに自分のことをわかってて、相手のことをお互いに理解してる__

白「どっちもお互いのこと考えてる」

奈「私は凛のこと考えてないよ」

白「考えてるよ、きっと無意識に」

奈「私はわがままなだけだよ、凛にやめてほしくないだけ__」

白「やめたくないの、わかってるからでしょ？」

私がそう言えば、ななみんは黙り込んだ
凛が決めたことだからって言えば、それで解決してしまう

メンバーのために、乃木坂のために___
そう思ってる凛が決めたことに、反論するのは難しい

奈「私、初めてだった」

白「え？」

奈「凛みたいな子に会ったの」

白「あぁ、私も」

奈「自分のことはなんでも後回しで、人のことばっかり考えて___」

初期の頃からずっと、私たちをまとめてくれて支えてくれて__
凛がいなかったら、今の私達はいないかもしれない

奈「__私ね、凛が乃木坂やめちゃったらもう会えない気がする」

白「？」

奈「どっか遠くに行っちゃいそうで」

そういえば、前にも誰かが言ってた
消えちゃいそうって

奈「今日のライブで思った、アイドルだなぁって」

白「うん」

奈「___乃木坂にいてほしいんだ、ずっと」

白「__そうだね」

明日になれば、あの子は何事もなかったみたいに笑ってるんだろう



わがままかもしれない

ダメとは言えないけど






やめないで

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