乃木坂の本当のキャプテンは…4

ー ページ34

美彩side

凛「いつかどこかで、みんなが傷つくかもしれない__私のせいで」

深「凛のせいってどういうことなの？」



1週間前__

凛「取り引きって、なに？」

拓「メンバーを襲ったら警備も増えて面倒だしね？__そうだ、君の大事なものは？」

凛「メンバー」

拓「君が好きなことは？」

凛「_ステージに立つこと」

拓「そうか、なら____メンバーの誰かを犠牲にすれば、ステージに立ち続けれる__芸能界から消えたら、メンバーは助けてやる」

凛「__」

拓「どっちか選べ、1ヶ月待つよ__1ヶ月以内に、乃木坂をやめるかやめないか___ネットで確認するから」





美「1ヶ月以内！？」

深「そんなの__」

卒業って言っても、準備とか色々あるし__
そんな1ヶ月以内なんて、絶対無理でしょ

凛「___奈々未に言えなくて、部屋から出てきちゃった」

美「流石に言いづらいでしょ、それ」

凛「マネージャーに言おうと思ってたんだけど__卒業するって言っただけでもすごい騒がれちゃって言えなくて__」

マネージャーとか騒ぐのは当たり前っちゃそうだけど

美「__とりあえず、お風呂入ったら？服貸してあげるから」

凛「うん」



凛がお風呂場に行ってから、しばらく沈黙が続いた

美「__なんもできないのかな、私ら」

私達はいつも助けられたのに__
凛が困ってる時に何にもできないなんて

深「__大丈夫じゃないよね__凛」

美「_？」

深「また追い込みそうだから」

美「うん、そうだね__」

究極の選択を迫られた時、凛は自分が犠牲になる方を選ぶ
絶対、他人だったとしてもその人を助けようとするような子だから

だから、心配になる
それが限界に来ないのか
___いつか、私達の知らないところに行ってしまいそうで


『ガタンッ』

物音がして、お風呂場に行ったら凛が座りこんでた

美「！__凛っ？」

凛「ん__大丈夫」

深「大丈夫じゃないよ」

明らかに顔色が悪かった
さっきは俯いてて気づかなかったけど__

美「ってか__凛細すぎじゃない？」

深「そういえばななみんも痩せすぎとかなんか言って__」

私の服がダボダボで、もともと細いけどそれ以上に__

凛「まぁ__2週間くらいほとんど食べてないし」

美「え__はぁ！？」

私が大声でそう言ったのは__しょうがないよね、うん

深「それでライブしてたの？」

凛「まぁ_」

この子本当__

美「ばか」

ー→←ー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す