乃木坂の本当のキャプテンは…4

ー ページ32

白石side

ライブは予定通り行われるようになった
メンバー全員で説得した

でも、当日になっても凛は戻ってこなかった

白「凛__出て」

電話を何度もかけて、メンバー全員で何通もメールを送って
それでも返信はなかった

そして凛がいないまま、ライブは始まってしまった___

『せーの、乃木坂46ですっ！』

それでもいい私達はアイドルだから、笑顔で頑張らないといけない
一曲歌って、玲香の司会__

玲『みなさーんっ、こんにちはっ！今日はみんなで楽しみ…』

フ「りんりん出してー！」

フ「なんでこうなったんだよっ！」

玲『えっ…と』

ファンの声に玲香は言葉を詰まらせた
そんなの私達だって__知りたい


『バチッ』


その時だった
急に照明が消えて
一箇所にスポットライトが当たった
そこにいた彼女を見たとき、みんながどれだけ安心しただろうか

凛『こんにちはっ！星野凛ですっ、今日のライブみなさんで楽しみましょう！！』

玲「凛…」

いつも通りの笑顔で、ファンに手を振りながら私たちのところへ走ってくる凛__

“アイドル”__だ

フ「！…凛ちゃーん！」

フ「イェーーイ」

重かった空気が凛のおかげでガラッと変わった
呆然としている私達に向かっても笑った

凛「ほら、みんな笑顔」

美「連絡くらいしてよ__」

美彩が凛に抱きついた
それでファンもメンバーも知らなかったことに気づいたのかもしれない

奈「遅いよ、凛」

凛「ごめん、遅れちゃった笑」




奈々未side

ライブは無事に終わった__

凛「本当にごめんなさいっ」

マ「あのねっ__はぁ、もういいわ_部屋は仲良い子のところ行って休んで…私たちが話するから」

凛「すいませんでした」

マ「まぁ_凛ちゃんのせいじゃないんだけど」

マネージャーと凛の会話をドア越しに聞いていた
本当に無事でよかった

凛「あ、奈々未__その、えっと、ごめ_」

奈「謝らなくていいから、ほらみんな待ってるよ」

凛「え？」

私は凛を広間に連れて行った
ライブでヘトヘトだけど、みんな集まってくれた

玲「凛、お帰り」

凛「__ただいま」



凛「奈々未でしょ？みんな集めたの」

奈「あ…うん」

なんでバレたんだろ？
なんも言ってないのに

凛「私、さっきマネージャーに言ってきた」

奈「何を？」

凛「乃木坂やめるって」

奈「__」

凛「ここに居たらダメなの、止めないで？__」

__言い返したいけど何も言えなかった

ー→←ー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す