乃木坂の本当のキャプテンは…3

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若月side

A「自分の体じゃないみたいに……ずっと震えててさ…どうしたらいいのか分かんなくて…」

若「…」

うつむいたまま、動かないAに無責任に大丈夫だなんて言えない…
でも、それ以外なにもできないとしたらどうしたらいいんだろう…

A「…私……もう握手会なんてしたくない…」

若「…！」

みんなの心を支えるAが、もし傷ついたら…
そんなこと、考えたこともなかった

知らない間にAはちゃんと助けてくれて、私達に大丈夫って言ってくれる
だれかに言われたからじゃなくて、自分でみんなのことをちゃんと見てる…

それでも、Aは仕切ったりしない
玲香がキャプテンだから、全部玲香に仕切らせてる…
玲香が言い忘れたことをちょっと付け足すだけ…

副キャプはAにしかできなくて…
大げさに言えば、Aがいるから揉めることがあっても乃木坂は大丈夫…

A「……ごめん…ダメだよね、こんなこと言っちゃ…」


若「もういいよ、A」


私じゃ、Aを支えるなんてできない…
きっと誰にもできないけど…

A「え…」

若「…だめじゃんか、まいやんに無理しないでって言ってたの…Aが無理してたら」

A「でも…私は…」

若「Aは頑張りすぎだよ……大丈夫だから…そんなに色んなこと抱え込まなくても…乃木坂にはいっぱいメンバーがいるんだよ？もっと頼ってくれて大丈夫…私とか年下が頼り無かったらさ、年長組でもいいから……」

A「…」

私には、なにもできないかもしれないけど
みんな思ってるんだよ？
Aは優しすぎて頑張りすぎて…人のことばっかり考えすぎるから…

若「もっと愚痴ってもいい…もう我慢しなくていいよ？A」

A「なんで…佑美が泣いてるの？」

いつの間にか溢れてた涙は、もう止まらなかった
Aが泣きながら、私の手を握るから
私はAを抱きしめた…

いつか消えてしまいそうなAを、
絶対離さないために…

絶対、逃がさないよ？A

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