乃木坂の本当のキャプテンは…2

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Aside

拓「まさか…バレてるとはね」

気づいたのは、今だった
険しい表情があまりにも父に似ていたから

A「…偽名を使ってまで、なんで私に近づくんですか？」

拓「それは言えないな」

A「答えて」

拓「ははっ、莉里さんに似て性格が強いみたいだね…生き写しみたいだ」

A「…」

本当ぱみんながいるところで、話したくなかった…
両親のことも雫のことも、全部…知られたくなかった

A「…時雨ちゃんと私の関係は？」

拓「それも…言えないな…」

A「答えてください、そうしなかったら…このレコーダーは廃棄します」

拓「……君のもう1人の妹だ」

A「妹…」

初めて時雨ちゃんにあったときのことを思いだす

“星野A、姉妹”

…本当に姉妹ってこと？

拓「雫ちゃんと時雨は双子だ…時雨はある人が引き取ったんだ、その人の子供が同じ時期にできたんだけど流産してね…」

A「…」

拓「驚くのも無理はない、君は何も知らなかったんだから…時雨ちゃんの本当の名前は、瞳…確か君がつけた名前だ」

双子の瞳と雫
私がつけた…？

ひとみ…

A「っ…‼」

急に視界がぐらりと歪んで、しゃがみこんだ
思い出し…た…

「Aっ…」

A「来ないで…‼…」

麻衣か美彩が、こっちに駆けよろうと
していたから止めた
みんなに知られたくない…

拓「…フラッシュバック…か」

拓海さんがそう呟いたのが、遠くから聞こえた

瞳「…大丈夫？」

迷いながら時雨…いや瞳はそう言って、手を差し伸べてくれたけど
今はその手を取ることができなかった

A「…っ…ぁ…大丈夫だから」

瞳「お姉ちゃん」

A「私は…」

瞳を見ればみるほど、雫と似ている…
私を悲しそうな目で見ていた





…やめて…






忘れようとしてたのに…
もう…雫はいない…


私は何もできなかった
だから、逃げた…

最低な姉で…最悪な人なのに

A「あんたの姉じゃないっ！…」

瞳「！…ごめん…なさい…」

A「出ていって」

瞳「…受け入れられないのもわかる…だけど…」

A「もう…いいでしょ…」

拓「…わかった…急に押しかけて悪かった」

『バタンッ』

やっぱり…私は最低…

また…傷つけた

受け入れられなかったわけじゃない…

「…A？大丈夫？」

今は…優しくしないで…

「ごめんっ」

「あ、Aっ！」


私は、部屋から飛び出した
どこに行ってるのかはわからない
ただ、1人になりたかった…

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深川麻衣

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