乃木坂の本当のキャプテンは…

父親 ページ10

Aside

あぁやだなぁ…
キャプテン決まっても副キャプテンって…
私のキャラじゃないよー
てか、凄い静かじゃない？
絶対気まずいじゃん。
みんな喋ってほしいなぁ

『ガチャ』

しーん…って目線が痛いよ！みんな！
なんか次までに仲良くさせといてとか言われちゃったし。
なんか喋らなきゃいけないよねぇ
んーどうしよう

奈「あの…A」

A「！…なに？」

奈「…なんか言われたの？」

奈々未が気使って話しかけてはくれたけど、みんなが気になってるんだろうし
これはちょっと大っきめの声で言うべきだな

A「なんか、仮のキャプ…」

『プルプル』

A「ごめん…」

悪いタイミング…誰？こんな時間から
非通知だし

A「もしもし」

？『A…か』

A「どなたですか？」

？『声も覚えてないのか…』

A「え？」

どっかで聞いたような気もするけど…
誰だっけ…

父『一応、お前の親なんだがな…』

A「！…今更なんの用？」

なんでこんな時に…しかもこんな場所で…
ってか、なんで私の電話番号知ってんのよ、あの人

父『アイドルになるんだって？Aの友達が教えてくれたんだ、オーディション受かったんだってな…おめでとう』

A「言いたいことそれだけ？」

あのバカ…なんで教えるかなぁ、後で叱っとこ。
電話番号教えたのもきっとそうだろうし…

父『妹が入院してるって本当か？』

A「…あんたに関係ないでしょ？」

バカはそんなことまで教えたのか。
ったく、最悪。
確かに2年前から入院してるけどさ
ってか、そんなこと聞いてなにするつもり…？

父『せめて、医療費くらい払わせてくれないか？』

A「…もういいから…ほっといて、あんたは私達ともう関係ない」

私はお金に困ってたから、このオーディションを受けた。
でも、あんな人に頼るほど困ってないし。

父『そんなこと言わないでくれ！A』

A「名前なんて呼ばないで…」

『ピッ』

はぁ…あの人と喋ってると正気保てないや
私の悪い癖だなぁ…

「…A？」

ふと見ると、奈々未が心配そうな顔で私を見てる。
奈々未にはきっと相手が誰かバレてるよね…
私の親が離婚したことも母親が死んだことも知ってるわけだし

「大丈夫…あ、さっきの話…みんなをまとめる役して〜って言われてね？次までに仲良くさせといてだってーマネージャー鍵預けて帰っちゃった」

「…そっか」

とりあえずこの気まずい雰囲気なんとかしなきゃ

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