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演技 ページ31

Aside

奈々未たちにメールを送ってから、病院に向かった。

『コンコン』

A「入るよ、雫」

雫「うん」

ノックして、部屋に入る。
ベットの上で音楽を聴いてるのは、私の妹。

A「遅くなってごめんね?」

雫「ううん、忙しいんでしょ?無理して来なくてもいいのに」

A「そんな忙しくないよー買い物行ってただけ」

ちょっと嘘をつきながら、ばれないように笑った。
雫には、あの人に会ったことは絶対言えない。

A「あのさ、今日…」

いつも通り今日あった事を話す。
この病室は相変わらず変わらない。
殺風景な部屋。
エアコンで温度の保たれた場所。

このままなにも変わらなかったらいいのに、いつか雫はいなくなる。
私は冷静を装って、ちゃんと普通でいられてるのかな
雫は、気づいてしまいそうだけど…

A「あ…もういかなきゃ、ごめんね?…」

雫「ありがと、毎日…ごめんね」

A「好きで来てるからいいの」

雫には、私がどう見えてるんだろう
いい姉には見えてないと思うけど

雫「あのさ、お姉ちゃん」

A「なに?」

雫「無理して来なくてもいいからね、仕事優先して」

A「わかってるって」

こういうことを簡単に言われると、こっちが傷つくんだけど…
そんな気持ちが表情に出る前に部屋を出た。
私がアイドルになった時からずっと言われてきた。
“私に何かあっても仕事優先して”って…

私は本心を見せたらだめ。私が不安になってたらだめ。
子供の頃からずっとそう思ってた。
なぜか頼られることが多かったから。
だから、私が不安がってたらいけないって…

でも、私は中心じゃない。それを支える役。
私は輝いてる人を支える役。暗がりに光を向ける役。

私に光を浴びさせてくれる人は誰もいないのに…

A「…帰ろ」

その役を演じて、私は結局なにになりたいんだろう?
その答えは、ずっと考えても検討もつかない。
私は、いつ演技をやめられるのかな

嘘で取り繕っていることを誰かに気づいて欲しいのか…
そのまま突き通したいのか…

自分が1番わからない。

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桜吹雪(プロフ) - さゆりん出来るだけはやく出しますっ! (2017年8月29日 19時) (レス) id: 3f56b5a0ff (このIDを非表示/違反報告)
りあぽ(プロフ) - さゆりんも出して欲しいです!! (2017年8月29日 8時) (レス) id: 2ea951e04f (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪(プロフ) - ああ!すいません!早急に直しますっ!教えてくださってありがとうございました〜! (2017年8月24日 22時) (レス) id: 3f56b5a0ff (このIDを非表示/違反報告)
あすー(プロフ) - 若月の名前の漢字が違います。佑美です (2017年8月24日 22時) (携帯から) (レス) id: dbaaa26cf5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:goo___** | 作成日時:2017年8月24日 17時

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