乃木坂の本当のキャプテンは…

再会 ページ30

奈々未side

キャプテンの発表から一ヶ月
玲香も少しずつ自分の立場になれてきたみたい

奈「んー今日もハードだったねぇ」

白「うん、乃木どこの収録もあるしね」

やっと、私も乃木どこの収録に参加できるようになった。
いつメンバーがかわるか分からないから、頑張らなきゃいけないけど
ただ、ひとつ気になるのは…

奈「A、バナナマンさんによくいじられるよねー」

A「…」

奈「A？」

A「え…ごめん…なに？」

最近、Aがおかしい
話聞いてないこと多いし、なんかずっとなんか考えてるみたいな…
それに、結構痩せた？元々細いけど…

奈「…なんかあった？」

A「ううん、何にも？」

奈「嘘」

絶対嘘って確信はなかったけど、一回カマかけてみないと
Aは絶対言わないし

A「…実はさ」

？「A‼」

A「っ…！」

遠くから、聞こえた男の人の声
Aが私としーちゃんの腕を掴んで急に走り出した
あの声、聞いたことあるんだけど…誰だったっけ
……もしかして

奈「A、あれお父さん？」

A「…」

奈「ねぇってば！……わっ…急に止まんないでよっ」

A「…静かにしてて」

物陰に私たちを隠して、Aは1人でて行ってしまった
お父さんに追われてるの？A



Aside

2人に迷惑かけちゃった…あとで謝らなきゃ
どうしても、この人にあわせたくなかったの…ごめんね
まさかこんなタイミングで会うなんて、思ってなかったなぁ

？「A…なんで逃げた」

A「本能的に体が動いただけ…何か用？」

？「アイドルやめて、一緒に暮らそう」

A「絶対嫌」

今更、この人はなに言ってるの？
馬鹿は何年経っても馬鹿のまま…

父「父親として、せめて…」

A「だから、何回言ったらわかるの？私はあんたを父親だと思ったことない」

お母さんが死んだのも、親戚に除け者扱いされんのも、
私とこの人のせい…

父「雫は元気か？」

A「あんたに関係ない」

父「金だけでも…」

A「いらない」

元気なわけない…いつ死んでもおかしくない
お金だってギリギリだけど
私はこの人を頼るくらいなら、何週間ずっと断食する方がまし

『パンッ』

父「なんでいつも俺の言う事を聞かないんだ‼‼」

父親の怒声と乾いた音が、耳に鳴り響いた。
そうだった…元々はこういう人なんだよ
気にくわない事があったら、暴力振るうような最低な人。
だから、私は

A「あんたなんか大っ嫌い」

演技→←プレッシャー

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