LUNA -mmru- 《番外編》

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ラウールside





どうしよう、めめ、怒ってる…？





意図的に避けられた視線と
俺に背を向けたまま発せられた言葉に、

なんでか分からないけど不安になって、
緩くなった涙腺のせいで視界がぼやけて。





あぁ、こんなんで泣いてたら嫌われちゃうって

小さく漏らした言葉の後でそれを拭えば、
振り返っためめと視線が重なった。





目「泣くなよ、」





それは少し苦しそうな、
何かを後悔するような声で。





すぐに謝ろうとしたのに、
今喋ったらまた泣いちゃいそうな気がして





浮かんだその台詞を堪えて口を噤めば、

すっと伸びてきた男らしい腕が
俺のそれをそっと優しく拭った。





.





" ごめん " なんて、俺が言おうとした台詞。





目「また俺、お前のこと泣かせた、」





「違うよ、俺が…」





俺が、弱いだけ。





そう言おうとしたら、それを拒むみたいに
めめの人差し指がそっと唇に当てられた。





言わせたくないんだ。





そっか、前にも…





俺が自分を責めて泣いてるのを見て、
めめはそれが一番辛いんだって





だから俺は、笑ってないとダメなのにね。





目「これ以上泣かせたくなかったのに」





「泣いてない！」





ほら、もう、大丈夫。





慌てて袖で拭って明瞭になる視界に
精一杯上げた口角でめめを見つめれば、

ふは、ってめめがいつもみたいに笑って。





目「…俺、やっぱ想像以上にお前のこと好きみたい」





俺の頭を撫でる優しい手と予想外の言葉に、
またジンと胸が熱くなるのを感じた。





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