LUNA -mmru- 《番外編》

04 ページ4

ラウールside





ひっ、お、襲われる…！





さっきまでの大人びいた表情を一変させて
ヤンチャな顔でいじめてくるめめは、
完全に少年の心を取り戻しちゃったみたい。





「ね、離してよっ、」





なんとか解放された口で文句を言いつつ、
俺は何気にこの状況が嬉しかったりして。





目「うわっ、お前やめろ！」





どさくさに紛れてめめの上に乗って
ゴツゴツした男らしいその手を
しっかり両手で掴んで動けなくしてやれば、

我ながら感心するほどの綺麗な形勢逆転だ。





「めめから仕掛けてきたんでしょ」





" だからこれはめめが悪いの " って、

乱れた黒髪が無造作にかかる
その整った綺麗な顔を見下ろしながら。





目「…うざ笑」





やっぱりおれ、わるい子だなぁ…笑





「きゃ〜、めめはやっぱり顔がいいね！」





呆れたように俺を見据えるその目に
一瞬で戦意を喪失した俺は、

めめの手を放してそのまま
べちゃっとめめに覆い被さる。





目「あー、もううざいうざい」





「ぎゃっ」





やっぱり油断するのが早かったらしい。





そのまま抱き締められたかと思えば
めめがゴロンと寝返りを打って、





目「お前ほんとコドモ」





気付けばまた、俺が下敷きにされていた。





視界全体を支配するめめの顔が、
また悔しいぐらいに格好良い。





「んー、」





不貞腐れて小さく唸ってみれば、
今度はそのまま手首を掴まれて。





「──え？」





完全に両手が動けなくなったところで、
俺はようやくこのやばい状況に気付いてしまった。





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