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ラウールside





めめの焦った表情に、喉の奥に残るさっきの味が
一気に胸を打つような苦味に変わって。





「ごめんなさい、」





あぁ、俺 ダメなことしたんだって。





めめに抱き締められたあとで
ようやくそれをちゃんと理解して、

お兄ちゃん達が必死に守ってくれてたことを
思い出せば余計、自分に腹が立った。





目「…なんで」





めめの顔は見えない。





ただ感情を無くしたような声に、
胸を抉る焦燥感が次の言葉を急かす。





「喉乾いてて、それで…」





弱りきった心に、今にも零れそうな涙を
なんとか落ちないように、必死に堪えながら。





目「違う、なんでお前が謝るのって」





「え…?」





でも予想外の言葉と少し枯れた声に、
それが怒りじゃなく憔悴だと気付かされた。





.





俺が勝手に飲んでしまったことで、
めめが自分を責めて苦しんでるんだ。





目「ごめん…、俺のせいだ」





全然美味しく感じなかったあの味が
お前にはまだ早い、と蔑んでいるようで。





目「ほんっとに、ごめん…」





俺を抱き締めるめめの手にグッと力がこもって、
俺は小さく震える手でその背中に腕を回した。





「…ううん、おれがわるいの」





ほんのひと口だけなのに、
身体が熱くて心が弱ってるせいか

なぜか酔いが回ってきて、
不意に力が抜けそうになる。





目「ラウ!」





なんとか意識を保とうとする俺を支えて、
めめが傍のベッドに俺を座らせた。





目「これ、飲んで」





今度はさっき買ってきてくれた健康飲料を
手に取って、俺の口に近づける。





されるがまま口を開ければ
喉に染み渡る慣れ親しんだ冷たい味に、

さっきまで身体中に滞っていた気だるさが
少しだけ和らいだ気がした。





.

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Jasper(プロフ) - chirolさん» chirol様、勿体ないぐらいの素敵なお言葉、本当にありがとうございます(泣)私の拙い文章を愛して下さる方が1人でもいてくださるだけで、本当に心が救われます…。また気まぐれに新しいお話を書いた際にはぜひ、気軽に遊びに来て頂けたら嬉しいですm(´・ ・`)m (2021年9月15日 0時) (レス) id: db6e7a06b3 (このIDを非表示/違反報告)
chirol(プロフ) - Jasperさんのmmruを愛してやまない者です。前回から旅行編を楽しみにしており、素敵な癒しの時間でした。幸せホルモンが爆発するのはこういう事ですね。ありがとうございます!季節はち変わりましたが、またJasperさんのmmru作品にお会い出来るのを楽しみにしてます! (2021年9月14日 13時) (レス) id: bc801c9a01 (このIDを非表示/違反報告)
Jasper(プロフ) - ゑさん» 大丈夫ですよ〜!(笑)引き続きお楽しみ頂ければ嬉しいです(^^♪ (2021年8月13日 1時) (レス) id: db6e7a06b3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Jasperさん» いえいえ!!そんな罪悪感なんて感じないでください笑 すごく幸せで快眠でした…幸 (2021年8月13日 0時) (レス) id: 7b222a0e4e (このIDを非表示/違反報告)
Jasper(プロフ) - ゑさん» なんと!(笑)なんか、申し訳ないです…(謎の罪悪感)でも、それだけご愛読して頂けてるなんて凄く嬉しいです!ありがとうございます(>_<) (2021年8月12日 16時) (レス) id: 61c405a2cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Jasper | 作成日時:2021年8月2日 0時

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