Butterfly -tkin- 《1》 (ページ17)

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慧side

慧｢っていうか、高木なんで戻ってきたの？

忘れ物でもした？｣

雄｢あぁ、うん、そう。｣

宏｢こいつスマホ没収されて
それ取りに行くの忘れたんだよ笑｣

大｢えっ、俺も今日没収されたよ｣

あーそういえば大ちゃんもさっき
職員室に取りに行ってたな。

光｢まじ？なんかお前らと
気が合いそうな気がする笑｣

宏｢ついでにこの後どっか寄り道しよーぜ｣

高木の友達二人に囲まれて、
大ちゃんは満更でもないご様子。

大｢いくいく！
ね、伊野ちゃんも。｣

慧｢えっ、あぁ、じゃあ…｣

雄｢俺のスマホの存在忘れてね…？｣

宏｢分かってるよ、
お前が取りに行ったあとの話してんだよ｣

だからとにかくはよ取りに行くぞ、と
友達に背中を押されて、

校舎へと引き返す高木に
ついて行く俺ら四人。

" あ、伊野尾くんは無理しなくていいよ "って
ちゃんと俺の足のことも気にして、

…それだけなのになんか、
胸がじんわりと熱くなった気がした。

.

大｢じゃあ3人とも、中学から一緒なんだ｣

無事携帯が高木の手元に帰ったあと。

涼みに入ったカフェで
各々注文したドリンクを片手に、

話が盛り上がった頃には既に
俺たち五人はすっかり
『友達』と言える関係に近づいていた。

.