うみとゆき -tkin- (ページ24)

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大貴side

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雄｢──ふぅ、｣

伊野ちゃんを部屋に運び終えて、
高木と二人でほっと息をつく。

大｢伊野ちゃん？
まさかもう寝たなんて言わないよね｣

慧｢……｣

そのまさか、ですか。

雄｢…伊野尾くんってさぁ、
寝顔めっちゃ可愛いよね｣

そんな伊野ちゃんの顔を覗き込んで、
高木が小さくつぶやいた。

…口には出さないけど激しく同意する。

雄｢…｣

大｢なに、どうしたの？｣

雄｢いや、なんか…

伊野尾くんって不思議な人だなぁって。｣

大｢まぁ、分からなくもないけど｣

雄｢何でも出来そうな顔してるのに
意外と色々考えて、悩んだりして。

メンバーでそんな仲良い人居ないって
言ってるくせに結構絡んできたり…｣

自分が賢いからって俺らを馬鹿にして、
でも今日みたいに倒れるまで一人で
我慢して話してくれなかったりする。

大｢ほんと、つくづく不思議ちゃんだよ｣

でもそんな伊野ちゃんを、俺も含め
みんなが好きになるんだ。

もちろん高木自身も。

雄｢たまにね、勝手に嫉妬してんの｣

大｢え？｣

雄｢俺は伊野尾くんに好かれてるって
でも他の人といる伊野尾くん見てると

やっぱりそんなの勘違いなんだなーって｣

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