DROP -mmru- 《番外編》

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ラウールside





目「まぁ、仕事落ち着いたらすぐ戻るだろうし…
てか、すぐ戻してやるから安心しろ」





随分と薄っぺらくなった頼りない身体で、
呑気に強気な言葉を並べる目黒くん。





ほんとかなぁ、戻すの大変そうな気もするけど。





「今は忙しいからしょうがないのは分かるけどさ、

…倒れるまで我慢するのだけはやめて。」





今日だって、なんでもっと早く言ってくれなかったの。





目「ごめん…なんか、自分見くびってた。」





周りに心配かけたくないって気持ちが度を超して、
大丈夫、なんとなるって自分を誤魔化して





ポーカーフェイスで乗り切ろうとしては
結局耐えれなくなって倒れるっていうオチ、
うちのグループのあるあるなの？





目「心配かけるつもりはなかったんだけど、」





「心配っていうか…普通に、寂しかった。」





目「え？」





「俺、そんな信用ないかな」





俺はもう、めめの内側に入ってると思ってた。





だからこそ、強がって人には言えないことも
俺にだけは全部言ってくれるって、

遠慮なく弱音吐いてくれるって、思ってたのに。





「なんか残念、気付けなかった俺もだけど」





目「違うって。

ほんとに、俺が分かってなかっただけ。」





視線を逸らして拗ねる俺をあやすように、
めめは俺の頭を優しく撫でながら。





目「それに…お前のこと、大事だから

弱いとこ、見せたくなかった。」





強がってごめん。





めめは静かにそう呟いて、
抱き寄せていた俺をそっと離した。





目「これからはちゃんと言うから。

他の奴らには言えなくても、
お前だけにはちゃんと言う。」





真っ直ぐな瞳で俺を見つめながら、
揺れることなくはっきりと紡がれた言葉。





それがちゃんと本物だって分かってるのに、
すぐに頷けない俺は、やっぱり悪い子だね。





「──じゃあ、誓いのキスしてよ。」





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