DROP -mmru- 《番外編》

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ラウールside





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いつかのデジャブ、腰に巻いたタオルを命綱に、
狭いシャワールームでめめと二人きり。





上裸になった至近距離の目黒くんに、
急に恥ずかしくなって反射的に逃げる俺は

ガンッ、と鈍い音を豪快に響かせて
シャワーヘッドに頭をぶつけて負傷。





「痛った…」





ヒリヒリと痛む額をさすりながら呻く俺に、
何が面白いんだか、めめは大爆笑してる。





ひどい、本当に痛かったのに！





目「お前また背伸びたんじゃない？」





そろそろ己の身長が規格外にデカいことに
気付いて下さい、とケラケラ笑いながら、

…よく言うよ、自分だって巨人のくせに。





まぁ、身長伸びすぎて自分でも可動領域を
ちゃんと把握できてないのは事実だし、

でも、今のは完全にめめのせいだもん。





めめが、無駄に色気振り撒くから…！





「もういい、お先にシャンプー失礼しますっ」





もうこの際どうにでもなれ、と

頭から勢いよくシャワーを浴びながら、
胸に浮かぶ不埒な感情は見ないふり。





違う違う、シャワーのお湯一緒に使うなんて
エコだよね、地球に優しい、おれ偉い。





「髪洗ってる間は喋っててね、怖いから！」





目「はいはい笑 怖い話でもしようか、」





「あぁっ、バカっ！」





さっきまではこっちがリードしてたのに、
気付いた時には完全にめめの掌の上。





それがなんか、負けたみたいで悔しいのに
わざと冷水にしたシャワーぶっ掛けてくるとかいう

小学生みたいなイタズラをしてくるめめに、
その感情も自然と消えちゃって。





顔面めちゃくちゃ強いのにIQだいぶ低めなの、
…でも、そういうとこが好きなんだよなぁって。





「…」





ダメなのに、こんな至近距離で





気を抜いたら節操もない欲に呑み込まれそうで、
俺はまた、目の前の小雨に頭を突っ込んだ。





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