DROP -mmru- 《番外編》

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目黒side





目「ごめんな、こんな時間まで付き合わせて、」





そろそろ時間も時間だし帰るか、と
なんとか重い身体を持ち上げて、

床に寝転ぶラウに手を貸して起き上がらせる。





ラウが立ち上がったのを確認して
離そうとした手をまたぎゅっと掴まれて、

気付いたらなんか、勝手に
恋人繋ぎにさせられてるのは
…敢えて突っ込まないでおくけど。





「全然！俺も復習なって助かったよ」





平然とした顔で話を続けながら、
…こいつ、やってんな。





目「…離して、」





「やだ」





目「歩きずらい」





「俺は全然大丈夫！」





いや、お前のことは聞いてない。





経験上、一旦頑固なラウに嵌められたら
意地でも離してくれないし、もう仕方ないかって

割り切ってそのまま歩き出せば、
今度は思いっきり背中に飛び着いてきて。





もう、本当にこの子は何がしたいの。





目「…ラウ？」





「ねぇ、シャワー浴びてから帰ろうよ」





目「は？」





「汗だくなの綺麗にしてから帰りたい！」





事実、ダンス練習をした日は
シャワー浴びてから帰るのが普通だし、
こいつが言ってることは別に間違ってない。





けど、今は時間的にも状況的にも、
…なんか分かんないけど、色々気まずい。





「ん、俺なんか変なこと言った？」





一瞬思考が停止して固まる俺に、
ラウは後ろから俺の顔を覗き込んで。





理由を話すと面倒くさいし、ここは
疲れ過ぎてぼーっとしてたって事で。





目「別に、」





弱みに入り込まれる前にと
ポーカーフェイスで乗り切りつつ、

さっきもそうだけど、なんか今日は
こいつに主導権握られてる気がするなって。





目「…」





お前はただ、可愛い声で
にゃーにゃー鳴いときゃいいんだよ。





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