DROP -mmru- 《番外編》

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目黒side





正直俺ももう帰りたいけど、時間も無いし…





これ以上みんなに気遣わせたくないし、
一旦帰るフリして居残りするかって

疲れきった顔で " お疲れ、" と手を振りながら
部屋を後にする他のメンバーを見送って。





ダンスの映像は貰ってるし、これ見ながら
もう少しだけ練習しようかな、なんて





一人残った練習室で鏡と対峙すれば、
ガチャリとそこの扉が開いて

帰ったはずのラウールが再び顔を出した。





目「え、お前なんで…」





「帰る用意遅いと思ったら、やっぱりね。」





" 一人で残るなんて、水臭いぞ目黒くん！" と
ラウはおどけた顔で笑ってみせて、

手に持った荷物を放り投げて俺の隣に並ぶ。





「俺もやる！分かんないとこあったら聞いて？

めめが満足できるまで俺、何回でも付き合うから」





もうすっかり俺よりデカくなった背で、
お前、かっけぇ男になったんだな。





.





本音を言えば、戻ってきてくれて嬉しかった、けど…
これ以上お前を巻き込むのはもっと嫌だ。





目「いいよ、お前はもう帰れって」





「やだ、めめと一緒にやる！」





目「もうこんな時間だし、」





ラウールだけは早く帰らせなきゃって、
出会った頃からもう癖になってんの。





帰らないもん、と暴れるラウの手を掴んで制すれば、
また不意に目の前が真っ暗になって

揺れた俺の身体を、ラウが慌てて抱きとめた。





「言わんこっちゃない…」





目「…ごめん、」





最近はこういうのが多い、
頭ではいけるって思ってるのに、急にくる。





「……ねぇめめ、俺には、言ってね。」





抱き締められたまま、耳を掠めたその声は
どこか少しだけ、寂しそうだった。





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